最近大人の生徒に相談されました。


他のクラスで

「恥骨を下げて」

と言われたと…


骨盤をもう少し前傾にということ。

「うっそー!? あなた前傾しやすいからまっすぐに直しているのに!?」

と言ってしまった。


その先生の説明は

「お腹を入れようとしすぎてタックイン(骨盤の後傾)になるから、お尻をプリッと出すとちょうどよい」

と言ったのだそう。


いやいや、待って、よく前傾している人になんでそれを言うの?


色々聞いてみたところ、出どころが判明。


とある指導者むけの講習を主催している人がそのことを言っていたのを見かけたことがあるのですが、その人の講習にその先生が行っていたそうな。


教え方を教わって、当てはまらない人にそれを指導する?

おかしな話です。


骨盤はまっすぐにします。

前傾でも後傾でもありません。


目の前の生徒の状態を見ずに「こう教えたらいいよ」と言われたことをそのまま教えるなんてとんでもないことです。

人によって姿勢や動きの癖は違います。


指導者はそれも見極められる必要があります。

ただ説明を丁寧にすれば良いのではありません。

どう教えたら生徒の状態が良くなるのか、考えて指導するべきです。

「こうやるといいんだってー」

なんて、生徒同士のおしゃべりのレベル。


バレエの本当の動きを知っていて、人の身体の動きを見分けられる目があることが指導者としての最低ラインだと思います。