大人バレエの熱心な生徒は教わったことを本当に熱心に取り込もうとしてくれます。
先生として嬉しいのですが、足すばかりで引くことを忘れてしまい、自分で自分の首を絞めてしまう人も。
何かを注意されて、自分の動きに加えることで変化が起きます。
そうするとその加える前と後では動きに違いが出ます。
同じことを気をつけながら、新たな注意やアドバイス。
どんどん足していきます。
もう頭の中は「ここ気をつけて、ここ使って、ここに注意…」と考えないといけないことでパニック。
これでは踊れません。
注意されたことが定着してきたら、意識を次の段階へ向けましょう。
私はときどきレッスン中にたずねます。
例えばバットマンタンデュ。
「今、何を気をつけながらやっていた?」
生徒は答えます。
「軸足がこうで、お腹が抜けないように、内もも使って、背中も使って…」のように返ってくることが多いです。
本当は音楽に乗って、足をどの方向に出すのか、身体が伸びているか、くらいでやってほしい。
そのためには基本の姿勢ができていないとだめなのですが、目指すのはそこ。
注意されたことを足すばかりでなく、余計なものを減らしていくことも必要です。