私はいろいろなことをよく相談されます。
基本的には頭ごなしに否定せず生徒の言いたいことを聞いて、そう思うようになった理由や他の先生に言われたことなど周辺のことも聞き出して意識から変えて直していきます。
「そうではないよ」と返事をする確率の高いものに
「私はここが弱い」
という内容があります。
たいていの結論は
・そもそも正しいやり方を知らない
・説明をされたことがないからなんとなく真似している
・力が入らないからそう思う
一番問題なのが3つ目。
正しいやり方を知らないだけなら私が教えればだんだんできるように(身体を使えるように)なります。
意識として
『使えた=力が入った』
と思いこんでいると動きの説明に加えて勝手に力を入れすぎてしまうので教えた以上のことをしてしまうので、そこから余分なものを削っていくのが難しい。
力を入れてしまう人の殆どのケースが、強ければ力を入れられると思っています。
使うべき筋肉のパワーが動きに対して足りているなら、筋肉に力が入った感覚があまりないまま身体(骨)を動かせます。
例えばお箸は重さをそんなに感じずに何気なく持てるけれど、重い荷物はよいしょと構えてから持ち上げますよね。
筋トレも良いですが、まずはバレエの姿勢を作り、小さな動きからやってみて、徐々に動きを大きく、その次に速くしていきます。
それから組み合わせを複雑に…とどんどん発展させていくと踊れるようになっていくわけです。
その発展していく順番を誤ると、生徒が余計な苦労をすることになります。
弱いと思ったところが本当に筋肉が弱いなら動きの練習、それでもできなければ正しい筋トレ。
動きを知らないだけなら正しい動きを知ること。
弱いと思ったところにただ力を入れることは何の解決にもなりませんよ。