これもこのところ遭遇する大人バレエの問題だと思います。
『足裏を鍛える』
というとどのようなことを想像しますか?
トレーニングバンドで抵抗をかけてトレーニング?
タオルギャザー?
私は上記は推奨していません。
特にタオルギャザーは以前書いた通り、ほぼ意味がないと考えています。
トレーニングバンドを使ったトレーニングはやり方が難しく、自己流でやるとアキレス腱周辺に負荷がかかってしまったり、結果が伴わないケースをよく見かけます。
理由は足裏を強く、足裏を鍛えるを『足裏の筋肉に力を入れる』に置き換えてしまっているから。
数え切れないほど書いていますが、力を入れることと『使える』ことは別です。
『足裏を使える』ようにする方法
↓↓
私はルルヴェ(カーフレイズ)をやってもらいます。
「なーんだそんなこと?」
「ルルヴェなんていつもやってるし!」
初めてやってもらうバレエ経験者には時々言われます。
そして皆さんあとで「こんなんだとは思わなかった」となります。
正しいカーフレイズは
・足の向きは自然なパラレル
・足首の動きがまっすぐ
・脚もまっすぐ、外旋も内旋もしない
・両手はまっすぐバーに乗せ、押したり掴んだりしない
・かかとを床についたときかかとの真上に足首から頭蓋骨までが乗る
・そのまま母趾球を下に押すと垂直に身体が伸びる
・間違っても「よっこらせ」となったり、さり気なく爪先側に乗ってから上がってはいけません
・足指はリラックスして床の上に置かれたままです
・上がるときと下がるときのスピードが同じ
・両足なら32〜48回、片足ずつなら16〜24回
結果として、足裏とふくらはぎを中心に全身を使います。
足裏が使えないとよっこらせとなったり、爪先側に乗ってからしか上がれません。
生徒の中にははじめは1回もできないところからスタートした人もいます。
難しいです。
私も一人ではできなくて、パーソナルトレーナーに見張ってもらって、言葉で注意してもらったり、手で直してもらいながらやっています。
その代わり、カーフレイズが正しくできる姿勢と動きの感覚を身につけるとバレエの基礎の動きは格段に良くなります。
カーフレイズができたら必ずしもバレエが上手になるわけではありませんが、できなかったらバレエはちゃんとできてません。
バレエを踊るための準備として、カーフレイズはとても役に立ちます。
バレエで足裏の働きはとても重要です。