私の成人クラスは比較的年齢が高めかなと思います。全クラス引っくるめて、年齢をお聞きした中では50~70代が多いです。
アンシェヌマンを覚えられないからとバーの端(特に壁側)やセンターの最前列を譲り合う光景をよく目にします(笑)
その次に覚えられない理由を年齢のせいにされることも多いです。
実は年齢はあまり関係ないと思っています。なぜかというと私はそんなに複雑な振り付けにはせずクラスの参加者に合わせた内容をその場で考えてアンシェヌマンを作るからです。だから新しく習うパを除いて、完全に覚えられないということはないはずです。
ただ、オープンクラスやスポーツクラブでは他の先生のレッスンを受けた経験が長く、バレエ歴は長いけれど私のレッスンに来はじめてから日が浅い人もいます。先生によってパの組み合わせの個性がありますから慣れないと覚えづらいということはあるかと思います。
ここから本題です。
覚えられない(踊れない)理由として考えられるもの
・パの基本的な構成を覚えていない
・その前に基本のポジションを覚えていない
・パのアクセント、動く軌道とスピードを理解していない→音の取り方がわからない
・音楽の聴き取りができない→どのタイミングで動くのかわからないと身体は動かせなくなります
英語の学習に例えてみます。
基本のポジション⇒アルファベット
パの動き⇒単語
文章⇒アンシェヌマン
会話⇒バリエーションやレパートリー
アルファベットがわからなければ単語がわからず、単語がわからなければ文章がわからないですよね。文章がわからなければ会話はできない。普段のアンシェヌマンを覚えられないのでは発表会などで長く踊ることになると大変になるわけです。
覚えることがスムーズな人はまずよく見て聞いています。がむしゃらではなくポイントをしぼってみましょう。足の前後は入れ替わる? 軸足になるのは左右どちら? アクセントはインかアウトか、音楽は何拍子?など。このポイントを絞ることができない場合は基本がかなり曖昧です。そのくらい理解できない場合はまずは先生の動きをよく見ましょう。動きを覚えてからアクセントや音取りです。その動きにはアームス、ポール・ド・ブラも含みます。なぜなら足の動きに手を付けるのではなく、全てで1つの動きだからです。
だから入門クラスではアームスは横のまま顔はまっすぐ前向きのままにすることが多いんですね。
バレエが全く初めてなのにアームスも顔も全部やらせようとする先生も存在します。私はそのような先生は大人の初心者を理解していないと思っています。周辺にいるんです。「大人ならできるでしょう!」という先生。そういう人は運動経験のない人が周りにいないのかもしれません。話をすると基準が子どものときからバレエをやっている人になっています。そういう世界で育ってきたのだと思います。
私もスポーツクラブでバレエではないグループレッスンを担当したとき、生まれて初めて運動する大人に出会っていなかったら今のような教え方はできなかったと思います。
わからないときは質問しましょう。
時々「何でわからないの?」としか言われない…と私のクラスを受けに来る方もいます。私からすると「先生の教え方が悪いから」と思います。
私のレッスンではパを分解して説明、練習してしっかり理解してもらえるようにしますよ。
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