フィレオフィッシュだ!
ひよこよさんの次男はフィレオフィッシュをとても愛している。
ブログでも何回か書いたのでご存知の方もいらっしゃるが、
ポーランドのマクドナルドはレギュラーメニューとしてフィレオフィッシュを置いていない。
なので、近隣諸国へ旅行に行った際は必ずフィレオフィッシュだけをマクドナルドで買うのだ。
そんなポーランドのマクドナルドが
“2000年代にカムバック!”というテーマでフィレオフィッシュを期間限定販売することとなった。
その翌日、ひよこよさんはマクドナルドの前に立っていた。
ショッピングモールの一角にあるマクドナルド。
平日なので勿論次男は学校であるが、
フィレオフィッシュをお持ち帰りしたい。
家で温め直して夕飯に一花添えたい。
夕飯の一品としてフィレオフィッシュを出すなど普段ならやらない。
しかしたまにこういう特別な日があってもいい。
次男にとっては一品ではない、逸品なのだ。
フィレオフィッシュ単品615円
単品600円超えはなかなか歯を食いしばるが、逸品を600円だと思えば覚悟も決まるというもの。
隣の1,000円超えのTasty Baconを所望しているわけではないのだ。
フィレオフィッシュを望むありがたさを次男の親孝行だと思ってカードを切った。
2000年代にカムバック!シリーズのラインナップを眺めながらフィレオフィッシュを待つ。
なるほど、先ほどの1,000円超えのTasty Baconもカムバックらしい。
あと日本では2大ソース陣としてレギュラーを張るマスタードも、今回のカムバック陣営のひとつである。
ただの画面での紹介であるフィレオフィッシュが神々しく見えた。
ほどなくして呼ばれ、フィレオフィッシュを受け取った。
よし、間違いなくフィレオフィッシュだ。
是非とも今宵の夕食に一花咲かせてほしい。
夕飯の時間である。
今日はメインが天丼だったのだが、
次男には少なめに盛り、横にフィレオフィッシュを置いておいた。
それを見た次男が本当に、人生で1番の笑顔をここで見せた。
普段なら喜ぶ天丼も、今日に限ってはただの添え物である。
汁物、サラダ、天丼をかき込んだ次男はついにフィレオフィッシュをかぶりついた。
目を瞑り、頷きながらフィレオフィッシュを味わっている次男。
『次男、ひと口ちょうだいや』
大事に楽しんでいる次男を前に、軽く極悪非道なことを言ってみた。
『なぁ、ちょうだいや』
驚く次男を前に、なおも畳み掛ける母親。
迷った末に次男はゆっくりとフィレオフィッシュをちぎり、ひよこよさんの前に差し出した。
普段であったらちぎることなどせず、
そのまま丸ごと渡してくる次男がちぎって渡してきた。
容赦のない母親の大きなひと口を警戒し、
小さな犠牲を払う限界ギリギリを攻めた結果の“ちぎりひと口”である。
よほど大事なのだろう。
『大丈夫よ、冗談やから全部食べ!』
そう言うと次男は嬉しそうに、ちぎりひと口を口に放り込んだ。
次男のフィレオフィッシュ愛は想像以上のものであると知ったワルシャワの初秋であった。
よろしくおねしゃす。
投稿のお知らせやたまに記事を載せるインスタアカウントはこちら↓
こちらもよろしくおねしゃす。