ひよこよさんは出口で待っている人や、
出てくる人々を見るのが大好きである。
花束を抱えて待っている人、そわそわと落ち着きなく出口のドアが開く度に顔を上げる人。
会えると抱き合い、喜びを分かち合う姿を見ると幸せな気持ちになる。
ひよこよさんの隣にいた生まれて間もない赤子を抱いた夫婦が、出口から出てきたご両親であろう方々と泣きながら再会していた。
そしてそれを見てひよこよさんも号泣していた。
友人とは約1年半振り。
出口から出てきた友人を手を広げて待ち構えたい。
感極まって胸がいっぱいなひよこよさんの、
友人を迎え入れる気持ちは最高潮に達している。
しかし友人の名前を書いたお手製プラカードを胸に持って30分ほど待っていたものの、
友人は別の出口からすでにもう出ていた。
待つ出口を間違えた。
おちょんちょんである。
何はともあれ会えてよかったと電車に乗り、
友人が行きたかった書店へ。
中はクリスマス感満載。
かつて本の虫だったひよこよさんは、
何と書いてあるか分からないが可愛いドイツ語の本を購入。
そのまま歩いてブランデンブルク門方面へ。
道の途中、ロシアの航空会社アエロフロートの会社を見つけた。
モスクワに駐在していた時はおまりーを機内持込に出来るアエロフロートのみを利用しており、
大変お世話になった航空会社である。
ひよこよさんはアエロフロートが好きだった。
調べてみたら2020年までベルリン支社として使っていた社屋だが、今は閉鎖され看板だけを残してそのままであるらしい。
またいつか乗れる日が来ることを切に願う。
アエロフロートから歩いて5分ほどにある、
“ドイツ再統一のシンボル”のブランデンブルク門。
1791年に建てられたこの門は商人たちの税関として利用されており、冷戦時代はドイツ分断の象徴とされていた。
時間は13時、さてお腹が空いた。
ドイツといえばソーセージ、そして薄い豚カツのようなシュニッツェル。
シュニッツェルはオーストリアやハンガリーも有名どころで、
何ならポーランドにもカツレツ(cutlet)として同じようなものがある。
しかしひよこよさんはどの国でも食べてなかったので、是非ともドイツでシュニッツェルしたい。
“シュニッツェルもしたいし、ソーセージもしたい…”
というそんなあなたに、おまけにハンバーグを乗せたわがままプレート。
下には盛りだくさんのじゃがいも、
横には気持ち程度の酢キャベツが添えられている。
シュニッツェルとソーセージ、フリカデレのプレートと記載してあり、
“フリカデレとはなんぞ…”
と思っていたが、ハンバーグだった。
ハンバーグらしいハンバーグを海外で初めて見た。
量の多さに驚いたが、友人と話していたらいつの間にか皿の上には何も残っていなかった。
お店の外にあるビールメーカー坊やが可愛い。
その後は一度ホテルでチェックインをし、
近くのモールで買い物へ。
『誰に需要があんねん』と夫が必ず言うでお馴染みのお土産紹介はまた今度。
その後はGendarmenmarktのクリスマスマーケットへ。
こちらのマーケットは2€の入場料あり。
“有料なので、雰囲気が平和な確率が高い”という口コミを見て行ってみた。
事前にオンラインでお支払いするとスムーズ。
おちょんちょんでない、ちゃんとのクリスマスマーケット。
お酒飲めない勢のひよこよさんも、
ここは経験が大事とホットワインを注文。
ひよこよさんはワインを飲んだことがない。
ブルーベリーのワインを頼んだが、しっかり大人の味であった。
『初めてワインを飲んだのは、ベルリンのクリスマスマーケットざます』
と言える権利を得た。
ご存知の方も多いかと思うが、
カップのデザインはクリスマスマーケット会場毎に異なる。
飲み物を注文の際にこのカップ代も入っており、
持ち帰りたい人はそのまま、
カップは不要とお店に返せばカップ代が返ってくる。
ひよこよさんはもちろん持ち帰る。
初めてのワイン記念日ざますもの。
ドイツソーセージのホットドッグを食べ、
クリスマスアイテムに心を躍らせる。
これだ。
これがしたかったのだ。
クリスマスマーケットにはホテルから電車で来たが、帰りは友人とクレープを食べながら歩いて帰った。
22時を過ぎていたが、イルミネーションが多くて街は明るい。
明日は見たいものがある。
クリスマスマーケットが1番の目的だが、
それと僅差あるいは同率1位で見たいものがあるのだ。
念願が叶う日に心を躍らせて眠りについた。
続きます。
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