朝8時半、誰も歩いていない。
ホテルの朝ご飯は至って普通の、よくある卵とソーセージとパン系であった。
昨日の昼は立ち寄ったマクドナルド、
夜は世にも奇妙な物語系のピザ屋、
翌朝は地球上全世界共通朝ご飯メニューとあっては何もオーストリア名物を食べていない。
旅の第一目的を食と掲げるひよこよさんにとってこれはいけない。
何かオーストリア名物を食べなければ。
おばあポメのおまりーと街を散策。
お土産物を見たいが、9時から開店ということで歩いて3分のモーツァルトの住んでいた場所へ。
“かつてここにモーツァルトが…”
と一瞬だけ感慨にふけた。
ひよこよさんも幼い頃にピアノを少しだけかじった身である。
さらに日本のみならず世界の歴史物が好きなので、このような“私、本当に実在してました”系のものを目にするのも好きである。
しかし毎度ながら全く興味を示さない男3人と
ここがどこでさえ分からないおばあポメを連れている。
少年青年壮年スロットのモーツァルトに
“ちす”とだけ挨拶させてもらい、早々に去った。
ウィーンからワルシャワの自宅までは8時間。
お昼の12時には出なければ帰宅が21時近くになってしまう。
というわけでとりあえず、おばあポメ入店OKのカフェで名物のザッハトルテだけ食べる。
去年、エジプト行きのトランジットで立ち寄ったウィーンの空港でも急いでザッハトルテを食べた。
ひよこよさんにとってザッハトルテは急ぎの象徴である。
本当はザッハトルテ誕生の地、Hotel Sacherで優雅にいきたいところだがそれは叶わない。
シュテファン大聖堂だけ見上げさせてもらい、
大聖堂とおばあポメを撮りたいのに、
微笑ましく柔和な笑みを浮かべたスカイブルーマダムがなかなか画角から去らない。
もうあまり時間がない。
調べたところ、旧市街に1カ所だけ日曜日でも開いているスーパーがあるとのことでそこへ急ぐ。
もうスーパーはここしかない。
気になるものをカゴに入れる。
レジの横にはハム系の塊やシュニッツェル的なものが売っている。
レジ横のハムを注文するとパンに挟んでくれる。
“このサンドイッチが美味しくて、ウィーンに来る度に食べる”
という見知らぬどなたかがネットにあげていた。
そんなに美味しいのならせめてものウィーン食、
喜んで注文させていただこう。
見事にパンとハムの味
昨日のピザ同様、それ以上でもそれ以下でもない。
美食の都市ウィーン、絶対に美味しいものがたくさんあったはずである。
時間のなさが何よりの敗因だが、悔しいにもほどがある。
気合いで買ったお土産がこちら。
HARIBOはアウトレットにあり、ポーランドでお見かけしないものを購入。
マグネットは唯一見たシュテファン大聖堂を形どったピアノという、ウィーンらしいもの。
スーパーではチョコのスナックとカレー味のケチャップを購入。
ちなみにこのチョコは日本の名菓子アルフォートと同じ味と食感で大変美味しかった。
『このお土産紹介、誰に何の需要があんねん』
話は脱線するが、このお土産の諸々をブログに載せる度に旦那が必ず物申してくるようになった。
ひよこよさんはその度に
『需要ある。
購入したマグネットが気になる古参もおるし、
“お土産が上品か否か”論争を共に繰り広げてくれる稀有な読者さんもおる』
と2カードのみで押し返してきた。
そして今回ついに更なる物言いがついた。
スタバのタンブラーだ。
今回入ったスタバで“オーストリア”と“ウィーン”の2種類があったのだ。
ひよこよさんは迷った。
オーストリアだけ買うか、それとも両方買うか。
そして迷った末が、上記の写真である。
しかしそれが夫にばれ、ついに
“国名ならまだしも、
都市のタンブラー買うべからず”
と言い渡されてしまった。
ついこないだトートバッグに物言いがついたと思えば、今度はタンブラーである。
夫の言いたいことも分かる。
国名のタンブラーに都市名タンブラーが混ざっていたら、統一性に欠けて美しくない。
しかしもう来ない場所かもしれない。
もう行かないかもしれない場所で、2種類のタンブラーが売っている…ひよこよさんに選択肢はなかった。
そして国と都市タンブラーの両方がある所は少ない。
出会ったのは今のところ、
イングランド(ロンドン)と
オーストリア(ウィーン)の2カ所である。
遭遇率が低い、レアと言えよう。
レアならば、これからも買う。
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