ひよこよさんがポーランドで行きつけとしているケバブ屋さんを覚えておられるだろうか。



ケバブ屋の話




バングラデシュ人が営むこのケバブ屋は、

上記の記事にもあるようにとにかく親切にしてくれる。



いつも缶のコカコーラを数本おまけしてくれることに、ひよこよさんは感謝を通り越して申し訳なさを感じていた。



1本ならまだありがとうで済むのだが、

3本は結構な結構さんである。



なのでひよこよさんは次に行く時はチップを渡そうと心に強く決めていた。




そして年明けに来店。





『明けましておめでとう!』


と辿々しいバングラデシュ語で挨拶し、

頭に叩き込んだバングラ数字と、

バングラ“yes no”を使って頑張って注文してみた。



出来上がりを座って待っていると、

店員さんがバックヤードに入って何かを持ってきた。





ひよこよさんの買い物バッグだ。



『前回来た時忘れてったで。

絶対また来るって思ってたから捨てずに取っておいたんや。

渡せてよかったわ。』


と笑顔で言われた。



お買い物バッグがまさかここにあったとは。


どうりで家の中を探しても見つからなかったわけである。



申し訳ないやら恥ずかしいやら、嬉しいやらの感情でお礼を伝えると、

ひよこよさんは例のものを探し始めた。



チップ入れである。



飲食店でも土産物店でもチップ入れは置いてあることが多い。


大抵レジの横にあるのだが、やはりそれはあった。





レジ横の瓶には1/4ほどほ小銭が入っていた。


ポーランドの小銭は5ズロチ(約200円)までで、次の10ズロチからは紙幣となる。



出来上がりに呼ばれたひよこよさんは、

『ここのケバブ大好きや』

と言いながら受け取るとその流れでチップ瓶に紙幣を入れた。



新年の挨拶、忘れ物、いつものコーラのことがあり奮発させていただいたつもりである。




すると


『マダム!』


と笑顔の店員さんが渡してきたのが






でっかいコーラ




あかん。



いつもいただいてるから御礼を兼ねての奮発チップなのに、これではあかんのや。




『あかんよ!

でかすぎるで!』


と言ったものの、



『明けましておめでとうやで、マダム。』


と200%の笑顔で言われてしまい、

ありがたくコーラを胸に抱くしか他なかった。




ケバブ屋との親切の攻防、

2025年も続きそうである。




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