歯の話をしよう。




乳歯が抜け始めようとした時の、次男の歯の話である。

次男はNHKで放送されていたスポンジボブが大好きで毎週見ていたのだが、
ある時に『バイバイ、乳歯ちゃん』という乳歯の話が流れた。




上記にもあらすじはあるが、

抜けた乳歯を枕元に置いておくと歯の妖精が真夜中にやってきて、トゥースアイランドへ連れて行くのだ。

その際、歯の妖精は枕元にコインを1枚置いていく。

トゥースアイランドへ着いた乳歯たちは楽しく幸せに暮らしている…、という流れである。



(トゥースアイランドでの様子)



この話に雷に打たれたような衝撃を次男は感じたらしい。



それ以後、乳歯が抜けては


『歯の妖精さん、歯はここにおきます。』


と言ってから眠るようになった。



問題なのはコインである。


日本硬貨ではなく、ロシアルーブル、

夫が今まで出張で行った国で行ったユーロ、

ウクライナフリブニャ、カザフスタンテンゲなどなけなしの硬貨を置いていた。



字が書けるようになってからは『歯の妖精さんが分かりやすいように』と折り紙でカップを作って枕元に置くようになった。







『ようせいさんへ

ははここにいれます』


の文字が汚くて


『ようせいさんへ

しよしよここしこ ししれます』


にしか見えない。




『ちょっと次男、これ

“しよしよここしこ ししれます”

としか見えへんねんけど…』


と言うと


『そっか』


と言って書き直した。





直ったのか直ってないのか、微妙なラインだがもう何も言わなかった。




そして昨日、久しぶりに乳歯が抜けたのだ。



『母ちゃん、引っ越しちゃったけど歯の妖精さん来てくれるかな』


とまた目印を書いて就寝した。





字の上達が全く感じられないが、

乳歯ちゃんをトゥースアイランドへ連れて行ってほしいという意思は感じられる。



今回は初めて歯の妖精さんからのメッセージを残した。





『yes!

Bring to the tooth island!』


と小さな歯の妖精さんが一生懸命書いた風に、

利き手ではない手で鉛筆を握ってそれらしく書いた。



これはもう賭けである。


親が書いたとバレてしまうかもしれない。

今までメッセージなどを残してこなかったのに、

急に残すだなんてと怪しむかもしれない。



余計なことをしたかもしれない、と心配になったがもう書いてしまったのだから仕方ない。

このままコインと共に子ども部屋に置いておいた。





翌朝、先に起きた11歳の長男がその紙を見つけて言った。




『次男!!

海外の歯の妖精さんはちゃんと英語だよ!

ポーランドにも歯の妖精さんはいたんだ!

よかったね!!』





いや長男の方が信じとるやないかい。




まさかの100%信じきり長男によって次男も巻かれた。




いつか子どもたちがこのブログを読んで真実を知るだろう。



真実を知る時もそう遠くはないのかもしれないが、もし万が一、

それまで信じていたのなら申し訳ない気持ちでいっぱいである。


が、母は『歯の妖精さんのお友だち』ということで手を打ってくれやしないだろうか。




まだまだ純粋過ぎる子どもたちのために、

せっせとまた外国の硬貨を集め始まるひよこよさんなのであった。




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