朝8時。


昨日の洗濯機をどげんかせんといかんと、修理工のおじさんがやってきた。


朝のまぶたには結構厳しめな、染みるほどの香水をまとい、漢気よろしくの革ジャンおじさんであった。




「昨日な、毛足長めのマットを洗ってん。
そしたらその後はエラーが鳴ってもうて…。」

と説明するも、革ジャンおじさんはくるくると排水のふたを回して見ている。




そんな革ジャンおじさんをプリスクール前の次男が見守り、覚えたての
「はりょー(Hello)」
を連呼するも、あえなく撃沈。




革ジャンおじさんは革ジャンを脱がない。




どんな体勢になっても革ジャンを脱がない。



足長めの革ジャンおじさん、何やら力任せに洗濯機を動かし、

「もうこれでええやろう。」

と帰っていった。



もう?
もうええんか?


てっきり排水口の詰まりを取ったりをするであろうと思っていたひよこよさん、15分ほどの見立てに半信半疑で洗濯機のスタートボタンを押す。


動いた。



これでええかった。



おそらくおじさんはコンセントを抜いて、『困った時の再起動』方式をしたのだろう。

エラーが出ても、とにかく動けば問題なしの精神なのである。


家に強烈な残り香を残し、革ジャンおじさんは去っていった。


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ちなみに革ジャンおじさん、ここを引っ張れば開くことを初めて知ったらしい。


そして帰りは自分の修理道具を忘れる。

なんやねん。

これからもよろしくおねしゃす。**