片言っぽい日本語通訳のNと一緒に診察を受け、レントゲン室へ案内された。
「マズハ、カザリ ヲ トリマショウ。
ミミ ノ カザリ ハ アリマスカ。」
と言われ、ネックレスとピアスを取る。
その間にX線用のちゃんちゃんこ的な服を羽織り、準備をする。
「これを噛むんやで。」
と先生が言うとすかさず、
「コレ ヲ カミマス。」
とNが教えてくれる。
顎を機械の台に乗せ、T型のカミソリのような形の何かを噛む。
「口を大きく横に開くんや。
笑うようにな…そう、ええ笑顔や!
僕が笑ってと言うたら、今みたいに笑ってほしい。」
「クチ ヲ ヒラキマス。
ワラウ ヨウニ…センセイ ガ 『ワラッテ』ト イイマスカラ、ワライマス。」
この時点で笑いそうである。
「ハジメマス。」
そう言うと機械が動いた。
何やら顔の周りを機械が回転し、ヒュイーンと音がする。
その時だった。
「今や!!
笑って!!!!」
「ワラエ!」
…急に大声での「笑え!」。
「ぶふぉっ」と思わず吹き出して笑ってしまい、
レントゲンは撮り直しとなった。
2回目で無事に撮れ、先生は
「ほな、僕は虫歯の治療出来る先生を探すわ。」
と去っていった。
虫歯が専門外の彼はどんな歯を治すのだろうか。
「ツギ ノ センセイ ハ、30 プン マチマス。
センセイ、マダ ビョウイン キテマセン。」
新しい先生とはこれいかに。
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聞けばこの病院には日本人顧客対応の通訳さんが4人いるのだそう。
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