「ひよこよ、約束のものを持ってきた。」



長男をプリスクールに送ると、おじさん(ロシア人47歳)が言った。



ひよこよさんはおじさんにあるお願いをしていた。


それは先週の2/23の『祖国防衛の日』に関することである。
この日は家族が揃って昔の…戦争時代の話や、兵役時代の話をするのだそう。

(詳しい『祖国防衛の日』はここだね。)



おじさんも20年前に軍隊に所属していた。
カムチャッカでロケットを打っていたのだそうだ。


おじさんもこの日は昔のアルバムを引っ張りだして懐かしむと言っていたので、
『もし差し支えなかったら、おじさんのアルバムを見せてほしい。』
とお願いをしていた。 


ロシア人の20年前の兵役の写真などそうそう見られたものじゃない。
半端ない興味である。



袋から出てきたのは『カムチャッカ』とフェルトで装飾された分厚いアルバムだった。


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何が驚きかというと、この装飾をすべておじさんの手作りということである。


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これもおじさんの自作。


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当時27歳だったおじさん。
あまり変わらない面影。

入隊後はカムチャッカへ。


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熊を捕獲。
ヒグマはこのサイズで子どもだと教えてくれた。

右端の白いコートがおじさん。
コートに手を入れる佇まいも今と変わらない。


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右は軍のトラック。
左は戦車。
どちらもおじさんが運転していたもの。


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熊をまた捕獲。
白いコートのおじさんはまた右端で見ている。
熊の左側には佇む女の子。
友人の娘さんなのだそう。

おじさんまたポケットに手を入れてる。


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最後のページは

『世界と家への帰り道よ、平和であれ。』

と締めくくられていた。



「帰り道?」

と聞くと、おじさんは

「あぁそうだ。熊が出たら嫌だからな。」

と笑っていた。

ひよこよさんも笑った。


すぐにとは言わない。
何百年かかったとしても世界が平和になってほしいと、心から願う。



よろしくおねしゃす。




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あらやだしんみり。
おじさんは「カムチャッカは自然と女が素朴なのがいい。」と言っていました。
しんみりばいばーい。
これからもよろしくおねしゃす。**