長兄から珍しく電話があった。
断絶とまでは言えないが、
とても疎遠だった。
母ほ、ことのほか長男を可愛がっていた。
文武両道。
人望もあり、あっという間に出世をした。
歳が離れていることもあって、
私は、次兄とばかり仲が良く、
長兄は、近寄り難かった。
施設にいれた母を引き取るという。
へえーーー
まさかの展開だ。
一番、愛情をかけられてたのに、
さっさと施設にいれてしまったものだから、
冷たいもんだと思ってた。
次兄から聞く話。
母から聞く話。
長兄から聞く話。
みんな少しずつ違う。
銀行員の兄は、常に冷静沈着。
まさしくリアル半沢直樹の、世界だ。
私も銀行員だったのでよくわかる。
必要で有ればお金以外は、なんでも捨てる。
そんなイメージだった。
親、兄弟でも、相手のことなんて、意外とわかって無いものだと、
反省しかり。
折り合いの良く無い母だけど、
心配しないで入れるはずもなく、
兄が引き取って、くれるのは、ありがたい、嬉しい。
あーーー
もう一つ、長兄が、飼ってる犬を溺愛しているのは、意外だ。
ちょっと、ほっこり、心があったかくなった。