今年のアカデミー賞作品賞に最も近いと言われている作品を紹介します。
「ソーシャル・ネットワーク」
「セブン」「パニックルーム」の鬼才デビッド・フィンチャーが、
世界最大のSNSであるFacebook創設を描く。
ただの企業のサクセスストーリーではなく、
一人の若者の視点(創設者)で、青春ドラマとして描いていく。
映像の魔術師と言われたフィンチャーがなぜこの作品を手がけたのか、
それが本作の最大の見所。
日本は、先進国の中で唯一Facebookが浸透しておらず、
また、出演者の地味さも相まって興行的には苦戦が強いられることは目に見えているが、
この作品には現代のすべてが詰まっていると言われているので、
映画史にとっても重要な1本。
1月15日(土)公開。
続いて、
「英国王のスピーチ」
子供の頃から悩む吃音のために無口で内気な国王、
現エリザベス女王の父、ジョージ6世。
しかしヒトラーの率いるナチスドイツとの開戦に揺れる国民は、
王の言葉を待ち望んでいた。
型破りのセラピスト、ライオネルの友情と妻の愛情に支えられ、
渾身のスピーチに挑む。
「ソーシャル」同様、決して派手ではないが、
コリン・ファースが「シングルマン」に続いて、
恐ろしい程の存在感、神がかり的な演技を披露していると言われている本作。
主演男優賞は彼がとらなければ誰がとる状態。
彼を支える名優ジェフリー・ラッシュもお見逃しなく。
2月26日(土)公開。
続いて、
「ブラック・スワン」
アメリカで社会現象を巻き起こしている本作。
この映画が公開されるまでは、
「ソーシャル・ネットワーク」が圧勝するのでは、と言われていたが、
現在の勢いはこの作品が上。
なによりもナタリー・ポートマンの完璧な演技。
その美しさだけが武器と言われ続けきたポートマンが、
ついにこの作品で爆発したと言われている。
この作品で描かれているのは「狂気」。
圧倒的なエネルギーを持ったこの作品を、
是非、そのエネルギーが過去のものになる前に劇場で。
春公開。
最後は、
「ザ・ファイター」
マーク・ウォールバーグ、クリスチャン・ベールの演技によって、
作品の格、質が上がった作品。
ボクシング映画なので、日本ではまず当たらないだろうが、
今年の賞レースのダークホースであることは間違いない。
以上の作品に続くのが「インセプション」。
夏公開だったため、完全に勢いはない。
ただ、この作品が全くのオリジナル、
なおかつ興行的にも成功しているという点は忘れてはいけない。
アカデミー賞のノミネート発表は1月25日、
授賞式は、2月27日(日本は28日)。
栄冠はどの作品に?