若者が集うポップな感じの飲み屋で飲みまして、
あらちょっと失礼と用を足しにお手洗いに行ったら、
お手洗いの鏡の前でスーツを着た男性が熱心に自分チェックをしており、
『確かに、見た目は最重要項目だよね』、とうなずきながら、
恥ずかしながら、用を足して、さっきの鏡の前に戻り手を洗おうとしたら、
まだその男性はいて、
あらあらほどほどにね、と思いながら手を洗い、
エアータオルで手を乾かしていたら、
その男性が急に話しかけてきて、
「おいくつですか?」 (いい大人の年齢ですけど)
(年齢を言ったら大袈裟に驚いて)
「23かと思いました」 (なぜ決め付けるんですか?)
「銀行マンですか?」 (だからなぜ決め付けるんですか?もっとユルい仕事です)
「ウケる。なんの仕事ですか?」 (言わなきゃだめですか?)
「めがね似合いますね」 (ありがとうございます)
「スーツ似合いますね」 (ありがとうございます)
「どこに住んでるんですか?」 (それを聞いてどうするんですか?)
と猛烈な勢いで質問をしてきて、
でも雰囲気とかいやな感じじゃなかったので、そのままホテルに行きました
ってそうじゃなくて、
まあそれなりにたわいもない話をしていたら、
なぜか後半から肩をつかまれて、いやな感じじゃなかったのでキスをしました
ってそうじゃなくて、周りから見たら、お前ら仲いいなーっていう雰囲気で、
しばらくワッショイしてて、でももういいかなと思って、
なぜか軽く肩を組まれながら、トイレから出て、
分かれ道で、「じゃ」っと言い、お互い別々の方向へ進みました。
そんな素敵な一夜でした。