「ねぇ、アミのお父さんバイオリニスト?」
「アミ!?誰それ?」
「ちぃろー」
そんな会話を思い出し転がるほど笑えてきた。
そこへ海水にじゃぶじゃぶ浸けたお風呂屋さんのオバサンが来て、「その子にチヒロは地獄に行く名前だってよ。」と言った。
「誰がそれ言ったのよ?」
「また誰って言ったね!」私にも無邪気で正常な成長時があったのだ。
すると、「まぁこの子ったら!とにかくこの子につけてある名前をあなた方の宗派みたいな一派になんか言われたくありません!」
「あんた名前何てのよ?」
「中西と申します。」
私は「中西と言うんだ…ママかと思っちゃった!!」
「この子にはチャキチャキの江戸前が似合いだからうちへ寄越せと言ったの。前のうちが歌舞伎界だから。」
「そんなのうちにも要りません!とっとと京都の河原町だとかにお帰り下さい!」
何てしっかりした奥様。
私にはもうこんな会話に入る力は喪えて無くなってしまってる。
元気100倍になるには…未だ未だだ。