全日本大学囲碁選手権レポートその1 ~立命館大学VS東北大学~ | ひよこ雛形のぴよぴよゲーム日記          ~りにゅ~ある~

全日本大学囲碁選手権レポートその1 ~立命館大学VS東北大学~

コノ週末は東京に団体戦の観戦に行ってまいりました


結果は連盟の速報などで見られた方が多いと思うので、需要があるかどうかはわからないのですが、せっかくなのでレポートを書いてみたいと思います。


最初の4戦は仕事の都合があわず見にいけませんでした(合う職場なんてないだろうけどw)


棋院に到着したのは東北大戦が始まる少し前


高津くんが九州大学の渡辺くんに敗れたものの、他は勝っているとのこと


慶応大学は北海道大学に2-2のスコア、残った四将敗勢というところまで追い込まれたらしいですが、ヨセで逆転して勝利だったらしい


なんだか最近地方勢に関東関西勢も押されてきているような


そんなことを考えてたらあっという間に対局開始


立命対東北、上からオーダーは次の通り



高津昌昭-大田尚吾

武田淳-斉藤仁一朗

山田紘平-桑野信

野口正樹-三浦直晃

上條浩平-志藤光介



手番は立命の1,3,5が黒


ぱっと見た感じ全体的に立命乗りですが、相手もかなりの実力者ばかりなので負かされることも十分考えられます


そんな不安の中、対局開始ーヽ(゚∀゚)ノ




主将戦


高津くん打ちやすそう。白は厚いけど黒の実利はかなりのもので、ちょっと太田くんがしんどそうな展開。


白が厚みをバックに大きく構えた中にすかさずカカり、華麗なテクニックを飛ばし相手を凝らせて局面をリード


勢い太田くんも反発して戦いが始まりましたが、ちょっと高津くんに余裕がありそうなバトルぽい


たぶんこれは優勢なんでしょう




副将戦


一昔前にはやっていたような布石から開幕


韓国流の強手を武田くんが繰り出しましたが、斉藤くんが決して小さくない地を確保し一段落


ちょっと甘いんじゃあ?と思って局後聞いたらやっぱり不本意な展開だったらしい


その後は両者腰を落とした石運びが続き、どうも長期戦の様相を呈してきますた



三将戦


本格派同士の一戦で、今大会屈指の目玉カードじゃないかと個人的には思ってました


お互い布石のお手本のような堅実な展開


桑野くんが左辺を割りに行ったところから小競り合いが始まりましたが、山田くんは全く動じる気配がありません


コノ冷静さは多分僕には一生もてないだろうなw



四将戦


なんだか去年もコノカードだったそうで


去年は野口くんはかなり苦しめられたらしい


序盤は黒の模様、白の実利というお約束の展開


しかしどうも黒の三浦くんのほうが手広くて楽しみが多いような・・・


ここは若干雲行きが怪しそうです



五将戦


ここは序盤早々早くも形勢が大幅に動きました


白の志藤くんが黒の大財産の中で華麗なサバキを披露し、黒地を値切りながら10目近い地を持ち治まる


白は厚くて地も多い、黒はガチガチに凝らされて悲惨な姿に


開始20分で早くも試合終了感が漂いましたが、そのあとなぜか左辺で志藤くんが崩壊


通常ならこんな展開になったら白投了なんでしょうが、上辺の折衝が黒相当ひどかったので結局いい勝負に




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まあ始まったばかりだし、と思ってみて回っていると、五将戦であってはならないことが


上條くんが白を攻めるべく勇猛果敢にカケていきました


しかし自身に重大な欠陥があったことに気づいていなかった模様


すかさず志藤くんが割り込み、超弩級の黒の要石が抜けてしまう花見コウに


これは残念ながら一手バッタリで即試合終了でしょう




四将もしぶとく喰らいついていますが、形勢はいまひとつ




そして副将は、そのままじっくりとした展開でヨセに突入


これは猛烈に細かいような・・・


ヨセ勝負になると武田くんは強そうですけど、ここもどっちに転ぶか分からない展開




三将戦はあいかわらずじっくり。


しかし上辺を2箇所打ち込んで楔を入れると黒がいいような・・・


山田くんはじっくりじっくり打ってます


僕ならこんな我慢は絶対出来ませんw



そこで主将戦を見ると、高津くんがこんこんと考えこんでいます


珍しく何考えてんだと盤面を見てみると、一本キカシを打ち忘れたせいで先手で鬼のようなシボリを食らっている格好に



( ゚д゚)


(゚д゚)


   。 。
  / / ポーン!
( Д )

あとで高津くんに「盤面見た瞬間目玉飛び出てましたよw」とかいわれたけど、いやいやこれは致命傷でしょう


それまでのリードをあっさりふっとばす大ミスで、太田くんがついに抜け出しました


その後高津くんも食い下がりましたが、白が厚くなりすぎたため技を飛ばすところもなくそのまま太田くんが7目半勝ち


5将崩壊、2,4形勢不明とあり、最悪の展開がコノあたりで頭をよぎりました


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しかしここから、立命が粘る粘る


まず手始めに五将を見てみると、白の花見コウ開始だったはずなのになぜか何事も起きていない


どうも志藤くんが下からはねなければいけないところを上からあててしまったようで、黒に下がられて何にも出ない格好に


局後聞いたら、打った瞬間に見損じに気づいたらしい


それでもまだまだ勝負だったんだけど、決め手を逃したショックからか志藤くんがどんどん後退


最終的には白があちこちぼろつき収拾不能な格好に陥り、志藤くん無念の投了


上條くんが激しい難局を乗り切り、大きい1勝を挙げました





そして副将は、ヨセで武田くんが抜け出しました


武田くんのヨセが冴え渡り、最後は中央の4目をもいで盤面でも全然足りなくなり白の11目半勝ち(だったと思う)



四将もヨセの入り口では微妙なところと思いましたが、大きなヨセを連打して抜け出しました


そして最後は相手のポカで中押し勝ち



三将は最後まで慌てず騒がず


道中で微妙に持ち込んでしまい何やってんだと思ったけど、キカシたふりをしてあっさりと撤収


微妙に損して相手を惑わしただけで何事もなかったように立ち去っていくあたり試合巧者ぶりを感じますw


左辺を渡ったあたりで黒が抜け出したように思います(山田くんはずっと黒がいいと思ってたといってたけど)


その後も差がじりじり開き、桑野くん投了


彼の卓越した安定感は相手にするといまいましいですが、味方にすると心強いものですw


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というわけで、4-1で立命が勝利を収めました


しかしスコアそのものは4-1でしたけど、普通に負かされる図が幾つも見え、運がよくて何とか勝ったといわざるを得ない内容だったように思います。


翌日の慶応大学戦に一抹の不安を感じつつも、夜は更けていきました・・・




その2 ~慶應義塾大学VS東北大学~ に続きます