1. Roman London
ローマ時代のロンドンは、Londiumと呼ばれ、
ローマ軍のブリタニア侵略の拠点、そして商業の中心地とされました。
当時は小さな集落だったロンディウムが選ばれた理由は、イングランド南東を横断するテムズ川が一番狭くなっている地点にあり、ローマ軍の渡河点として便利だったこと、
その後は、テムズ川を利用した大陸との流通に便利だったことが主な要因なようです。
ところで。
荒涼として資源が少ないイギリスですが、ローマ人が喜んだものってなんだと思いますか?
それは、なんとLead(鉛)です!
当時、ローマ市内の下水道のパイプなどに重宝されたそうですよ。
今でも、イギリスの家の屋根は鉛シートを使ったものが主流ですね。
さて、私の勤める建築事務所は、ロンドン中心部の東側にあります。最寄駅はバービカン。
この地域は、ローマ時代に築かれたロンディウムの名残が多く残る地域で、地名にも名残が現れています。
まず、一番わかりやすいのがLondon Wall。その名の通り、ローマ時代にロンディウムを囲う壁があった場所です。
ローマ人は、まず街の外にグルっと壁を作ることで、外敵の侵入を防ぎ、税金の取り締まりのために6つのゲート(関所)を設けました。
そのゲートも、地名にまだ残されています。
セントポール大聖堂のすぐ近くにあるLudgate、
リバプールストリート駅すぐ近くのBishopsgate、
ブリックレーンのすぐ近くのAldgate、
ドラマ、シャーロックで有名なバーソロミュー病院のすぐ近くにあるNewgate(street)、
唯一、地名としてハッキリ残っていないのがCripplegateです。
*ちなみにバービカンも、London Wallと関係のある地名で、城壁の外側へ飛び出した部分のことを示します。

(画像はこちらからお借りしました。)
ローマ軍のブリタニア侵略の拠点、そして商業の中心地とされました。
当時は小さな集落だったロンディウムが選ばれた理由は、イングランド南東を横断するテムズ川が一番狭くなっている地点にあり、ローマ軍の渡河点として便利だったこと、
その後は、テムズ川を利用した大陸との流通に便利だったことが主な要因なようです。
ところで。
荒涼として資源が少ないイギリスですが、ローマ人が喜んだものってなんだと思いますか?
それは、なんとLead(鉛)です!
当時、ローマ市内の下水道のパイプなどに重宝されたそうですよ。
今でも、イギリスの家の屋根は鉛シートを使ったものが主流ですね。
さて、私の勤める建築事務所は、ロンドン中心部の東側にあります。最寄駅はバービカン。
この地域は、ローマ時代に築かれたロンディウムの名残が多く残る地域で、地名にも名残が現れています。
まず、一番わかりやすいのがLondon Wall。その名の通り、ローマ時代にロンディウムを囲う壁があった場所です。
ローマ人は、まず街の外にグルっと壁を作ることで、外敵の侵入を防ぎ、税金の取り締まりのために6つのゲート(関所)を設けました。
そのゲートも、地名にまだ残されています。
セントポール大聖堂のすぐ近くにあるLudgate、
リバプールストリート駅すぐ近くのBishopsgate、
ブリックレーンのすぐ近くのAldgate、
ドラマ、シャーロックで有名なバーソロミュー病院のすぐ近くにあるNewgate(street)、
唯一、地名としてハッキリ残っていないのがCripplegateです。
*ちなみにバービカンも、London Wallと関係のある地名で、城壁の外側へ飛び出した部分のことを示します。
バービカン駅にある、「バービカンセンター」はモダニズム建築としてとても有名ですが、バービカンセンターの名前の由来は本来の意味から来ているはずです。実際、バービカンセンターはLondon Wallにぶつかる位置にあります。
なので、一番古いロンドンは、London Wallとこのゲートの内側ということになります。
これが現在のロンドンの金融街、City of Londonの原型です。(現在はローマ時代より少し大きくなっています。)
なので、一番古いロンドンは、London Wallとこのゲートの内側ということになります。
これが現在のロンドンの金融街、City of Londonの原型です。(現在はローマ時代より少し大きくなっています。)

(画像はこちらからお借りしました。)
現存する遺跡は、都会のど真ん中に点在しています。
そして、ロンドンにある遺跡の興味深い点は、昔のロンドナー達がローマ時代の遺跡とは気づかずに(もしくは価値を知らずに)、建物の一部として再利用していることです

そして、ギルドホール美術館の地下には、約2000年前、ローマ時代の「アンフィシアター」が保存されています。
これが中々大きいのですが、2000年もの間、発掘されるまでロンドンの地下にこんなものが眠っていたとは!と驚きます。
そして同じく、シティー・オブ・ロンドン内に2017年に完成した、フォスター卿(Foster + Partners) 設計のBloomberg European Headquarterの地下にも、ローマ時代の遺跡が保存されています。こちらの遺跡はTemple(寺院)。
ちなみに、このBloomberg HeadquarterはStirling Prizeを獲得しました!
(個人的には、色合いと素材の感じ、窓のデザインなど、パッと見好きな感じなのですが、でもどこか建物としてのバランスが変な気がしてます。スケール感というか??とにかく違和感が。。。)

建物自体はFoster+Partnersの設計ですが、展示スペースは、アメリカのLocal Projectsというところが手がけたそうです。

ギルドホールの展示場は、シンプルで遺跡が引き立つものでしたが、
こちらの展示は、さながら現代美術館のよう。
パンデミックが落ち着いたら行ってみたい場所です。
(写真はDezeenより)
ギルドホールもBloombergもなのですが、ロンドンのローマ遺跡は、現在の地表から約7〜8mほどの深さに埋まっていることが多いらしいです。
私は、オフィス設計の仕事はあまりしないのですが、社内や社外の関係者から、稀に「シティーに作るオフィスビルの基礎工事をしていたら、遺跡が出て来て工事が止まった」という話を聞きます。
(個人的には、色合いと素材の感じ、窓のデザインなど、パッと見好きな感じなのですが、でもどこか建物としてのバランスが変な気がしてます。スケール感というか??とにかく違和感が。。。)

建物自体はFoster+Partnersの設計ですが、展示スペースは、アメリカのLocal Projectsというところが手がけたそうです。

ギルドホールの展示場は、シンプルで遺跡が引き立つものでしたが、
こちらの展示は、さながら現代美術館のよう。
パンデミックが落ち着いたら行ってみたい場所です。
(写真はDezeenより)
ギルドホールもBloombergもなのですが、ロンドンのローマ遺跡は、現在の地表から約7〜8mほどの深さに埋まっていることが多いらしいです。
私は、オフィス設計の仕事はあまりしないのですが、社内や社外の関係者から、稀に「シティーに作るオフィスビルの基礎工事をしていたら、遺跡が出て来て工事が止まった」という話を聞きます。
遺跡といっても、上記のような大規模なものではなく、些細なものが多いようですが。
イギリスには、様々な地図を管理している会社がありまして、そこに問い合わせると、シティーでの今までの遺跡出土マップのようなものもあるそうです。
それを見て予想を立てたり出来るのかな?!
というわけで、
ロンドンといえば、バッキンガム宮殿やウェストミンスター寺院などの豪華な建物を想像する方も多いと思いますが、意外とローマ時代の遺跡が身近だったりするんですよ。
私も息子と去年参加したのですが、
というわけで、
ロンドンといえば、バッキンガム宮殿やウェストミンスター寺院などの豪華な建物を想像する方も多いと思いますが、意外とローマ時代の遺跡が身近だったりするんですよ。
私も息子と去年参加したのですが、
Museum of Londonが、定期的に行なっているローマの遺跡ツアー、オススメです!
機会があればぜひ
