広島出身の父と大分出身の母が神戸で出会い、私と弟も神戸で生まれた。
５歳で引っ越したので、記憶はあまり無いが、坂道と遠くに見える海の風景はよく覚えていて、私にとっての原風景となっている。
子どもの頃、年に一度くらい、母は神戸の知り合いに会いに私と弟を連れて通っていた。知り合いの家で出されたホットカルピス。その時のコップの形を覚えている。近くのレストランの大きな掛け時計、オムライス。思い出はセピア色。
神戸で私を実の子どものように可愛がってくれたおばちゃんのアパートにはオウムがいて、いつも何かを喋っていた。そのおばちゃんは私が高校生の時、亡くなった。
神戸の幼稚園の先生と年賀状のやりとりをずっと続けいて、結婚祝いをいただいたりもしていた。
23年前
神戸が心配で、先生のことも心配で、数日後に電話をかけてみたら、繋がった。先生も先生のお宅も無事だったが、「地獄です」と言われたことが今でも耳に残っている。
一昨年、父も施設に入り、住んでいたマンションを売った時、あまり寂しいとは思わなかった。
すでに私の帰るところはなかったが、母が亡くなって、一番感じたことは、「私にはもう帰るところがないんだ」ということ。
もう通うところがなくなったという実感とともに、生まれた神戸、大好きな神戸へ行ってみたい。帰ってみたい と思う。
まとまらず、長くなりました。
合掌
ひよこ音楽教室 てらしま