今までのは前座です前座。派生みたいなもんです。
本来考えてたのはこれ
3プレートに見えないですが、ちゃんと機能は3プレート相当ですよ。
どうなっているかというと、こう
ランナストリッパプレートをね、取付板に埋めちゃうわけですよ。
それを可能にするのが、以前の記事のプラーボルトをへし折る構造なんです。
サイズ感としては、型板が300×300以上の金型で想定してます。
なんでかっていうと、そのくらいのサイズになると、取付板の厚さが45㎜とかになるんで埋め込むだけの余裕があるんです。
埋め込む動機としては、取付板+ランナストリッパプレートの厚さが75㎜以上になるんで、ちょっと無駄かなぁって。
取付板、またはランナストリッパプレートを薄くできるかというと、取付板はサポートピンの直角度を担保するための厚みが必要。
ランナストリッパプレートは摺動を担保するために厚みが必要です。
なので薄くはできません。それ故厚くなっちゃうわけです。
断面にすると、こう
それぞれ拡大すると
以前の記事からの変更点というと、ガイドピン&ブシュが追加になりました。
サポートピンから外れるのでガイドが必要になるからですね。
上図では取付板側から引っ張ってますが、ミニランナストリッパプレート側から押さえた方がいいかもですね。金型取り付けた状態からでも調整できる利点がある。
ガイドピンをちょっと長くしてるのは摺動後の位置に合わせているからです。
あと、ミニランナストリッパプレートの外周と、取付板の掘り込みはスキマを設けること。
キツキツにすると、カジるリスクが上がるし、位置決めが過多になる。ガイドピンに任せよう。
例を出すと、ゲート強さ2000Nで総ばね個数18個、ストップボルト4個、ガイドピン、ブシュセット4個くらいで以下のように
わりと余裕もって配置できます。
もっと厳密にいうと、ゲート切断力、ランナロック強さに、応力集中、材料温度による物性の低下を考慮していません。
ただし、離型抵抗、ノズルタッチ部の切断力も考慮していません。
両方を考慮しても、負荷は軽くなる方向に動くんじゃないかな。
また、材料も割と強め(PBTガラス30%ゲート径2㎜×4点)で設定しているので、弱めの材料、例えばPOMゲート径2㎜×2点とかだと3.14㎜2×57MPa×2点で約360N。
そうするとバネ個数は総数で8個以下にできそうなのでもっと余裕ができます。
完璧じゃん。
メリットデメリットを挙げると
メリット
・プラーボルト削除による金型の自由度向上。ダウンサイジング
・ランナストリッパプレート削除による
・ランナ経路(廃棄材料)の削減
・金型総厚さの削減
・金型型開きの余裕向上
・PL面型閉じ機構をガチガチにしなくて済む
・組みバラしが楽になる。とても楽になる
デメリット
・ミニランナストリッパプレートの冷却が入れられないので冷却不足リスクが上がる
・ランナロック強度の計算法がわからん
・ノズルタッチが割と早めに切れるのでハナタレする材料だとリスクが上がる
・固定側型板の裏側のスペースを掘り込みで割と使う
くらいでしょうか。
メリットの方が大きいかと思います。
完璧ですね。名付けて
Compact 3 Plate Organization。略してC3PO。
いいですね。別の業界ではR2D2がアツいらしいので丁度いいです(?)
終わり。