maigo | no title

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nothing more


部屋で煮詰まりそうになると、歩きに行く。
小銭と、鍵と、iPodをポケットに。

大きな道から、小さな路地へ。

花の香り、触れる空気の温度、
すれ違う人の声、どこかのごはんのにおい、

色んな香りや感覚や

今日あったこと、昨日あったこと、
遠い記憶、

そんなものが絶えずやってきては、
目の前の景色に帰ってきたりする。

迷子になって歩く。

知らない人、知らない景色、

どんどん歩く
どんどん過ぎて行く

そうしてまた、大通りに出てくる。

最後は、自分の足音が、よく聴こえて

また、この部屋に帰ってきた。