メイク・ストーリー『境界線』(前編) | 好感度UPメイクレッスン~自分でできる簡単・キレイ!雰囲気美人

メイク・ストーリー『境界線』(前編)

きょうは、『メイク・ストーリー』をお届けします♪


こちらはフィクションですが、
メイクを通じて、もっともっと、笑顔の女性を増やしたい!

読むと、自然と元気が出てくるようなストーリーを紡ぎたい!

と思い、稚拙な文章で、はなはだ恥ずかしいのですが(><)
書いてみました。


メイクの可能性を、もっと、高められますように・・


それでは、前編、スタート☆



    『境界線』 (前編)(由希美:21歳)



「帰るなら、帰れよ。」


いつも、こうだ。



隆志は、話しをしたくないから、むりやり、わたしとの関係を
「Del」キーで、なかったことにしようとする。



きっかけは、ささいなことだった。


隆志にとってはささいなことでも、
わたしにとっては重要なことだった。


もう何度となく繰り返された

この見慣れた光景に絶えられなくなって、


ドアをグイッとこじ開けるようにして開き、
ブーツを履く手間も惜しむようにして、


ものすごい勢いで、1歩を踏み出した。


1月の空気が、キーンとほおを冷やし、

刺すような痛みが走る。



大またに歩いて、駅ビルへと向かった。


涙のあとが残った自分の顔なんて、見たくない。



見たくないけど、せめて、

自分が女性であることを意識するための儀式として、


わたしは化粧室に行かなくちゃいけないんだ。



そう言い聞かせて、化粧室の扉を開けた。


  「っ忘れた・・・・」


隆志の部屋に、お気に入りのリップグロスを
置いてきてしまったことに気付いた。



「・・何の香り? すごく、いい香りだね。。」


と、隆志の家に初めて行ったときに聞かれた。



それ以来、そのグロスをお守りのようにして、
持ち歩く日々が始まった。


その始まりが、隆志とわたしとの
あいまいな日々の始まりであったなんて思いたくないけれど、



結果として、そこから、


付き合っているのか付き合っていないのか

わからない日々が続くことになった。

              (「後編」に続く・・)