久しぶりの更新になります。
あれから、たくさんのレオパ達が生まれ、
うちもすっかり大家族になりました^ ^
レオパだけで総勢50匹以上。
23時からだいたいお掃除、餌やりなどを行っていきますが、お世話が終わる頃には夜中3時を過ぎるということもザラです笑

さて...うちで生まれた子以外にも、実はちょくちょくお迎えはしています。
ですが、レオパを飼い始めた当初と比べますと、考え方が変わってきたように思います。
その事を、本日は書いていこうと思います。

あまり為になる話ではないのですが、きっと誰しも一度は考えた事があると思う内容です。



去年の今頃の某日、私はリンとルフレの2匹を、某ペットショップでお迎えしました。
前にも書いたかもしれませんが、そのショップは、爬虫類は専門ではないので、けして飼育環境が良いとは言い難いものでした。
私は、その時どういう気持ちで彼女ら2匹をお迎えしたでしょうか?

寒い部屋、広い水槽に小さなパネヒが一枚、2匹は同居しており、リンの方は餌が取れなかったのか、痩せておりました。

そんな姿を見て、私はまず「かわいそうだ」と同情の念を抱いたと思います。
それから、家族との協議の末、彼女達をうちに迎え入れることになりました。

それから、2匹は別々のケージで飼育し、小さく痩せていたリンは小柄ながらも健康的な体型に落ち着き、ルフレはお母さんになりました。

それからしばらく経ち、再びそのショップにレオパが入荷しました。
春だったので寒くはありませんが、環境は全く同じ、2匹の小さなレオパが同じ水槽に入っていました。
まぁ、このショップのやり方なのだろうな、と思い、特に何も指摘などはしませんでした。

それから数ヶ月が経過したある日...
久しぶりにそのショップに行くと、成長したあの2匹がいました。
相変わらず同じ水槽で仲良く同居しておりました。
ただ、異変が一つ。
片方の子だけ尻尾が痩せ細り、お腹は異様に膨らんでいたのです。

もしや、と思い店員さんにお願いしてレオパを見せてもらいました。
そして、恐れていた事が確信へと変わりました。

お腹の膨れていた子は抱卵していました。

更に、もう1匹の立派な体型の子はオスでした。

抱卵していた子は見た感じまだ25gくらいしかない子です。
産卵には若すぎます。

しかし、抱卵した以上は卵を吸収しない限り、産卵という行為が発生するものです。

メスの方は腹部は膨張していましたが、尻尾や顔の肉、手足に至るまでが痩せ、正常とは言い難い状態でした。

一応、店員さんには性別が異性である事、すぐに仕切るなどして部屋を分けること、メスの方に産卵床を準備してあげる事など、必要な事を伝えて、その子が無事に産卵を終えられる事を祈りながら帰りました。

数日後、様子を見に行くと

もうそこに、メスの姿はありませんでした。

どうなったのか聞くと、卵を一つ産んだ後しばらくして、力尽きて亡くなったそうでした。

あの痩せ方を見るに、恐らくはまともに餌が取れていないままに抱卵してしまったため、余計に栄養も蓄えることもできず、更に体格もかなり小さく年齢も若すぎて、抱卵したことにより内臓が圧迫されていたのだろうと推察されます。

とにかく、ショップにはもうちょっとちゃんと飼い方を調べてくださいね、とだけ言って、帰りました。
(内心、腹わたが煮えくり返っていましたが。)

それからしばらくして、残っていたオスの子は誰かにお迎えされていきました。


そこから更に数ヶ月後。
また新たなレオパのベビーが入荷していました。
今度は1匹だけです。

しかし、なんだか元気がありません。
体もかなり痩せています。
話を聞くと、数週間何も食べていないのだといいます。

私の脳裏には、以前お産に耐えきれずに死んでしまった、あのメスのレオパの姿が過ぎりました。

この時また、「かわいそうだ」という理由で連れて帰ってきてしまったのでした。
同じ目に遭わせたくはなかったのです。

自宅に着いてすぐ、確認をすると
その子は下痢をしていました。
念の為遠くに隔離をし、ピンセットなどの器具はその子専用にして、毎回ケースもピンセットも熱湯消毒をしました。
整腸剤を飲ませて一日様子を見ましたが、下痢は止まりません。

翌日、病院で検査を行いました。

結果、原虫が見つかりました。

飲み薬をもらいましたが治療の甲斐はなく、日に日に痩せ細り、お迎えしてから1週間後。
骨と皮だけになり亡くなりました。

ショップにその事を伝えると、返金という形になりました。
しかし、そんな問題ではないのです。
返金してもあの子は帰ってきませんし、もしかしたら病気がうちの子にうつるかもしれなかったのです。(それを警戒して隔離、熱湯消毒をしていたのですが)
その子がどこで原虫をもらったのかは知りませんが、店側も毎日観察をしていたのなら気付く事ができたように思えます。
早く病院に行くなどの対処だって出来ていたかもしれません。
これがペットショップの現実なんだろうな、と落胆しました。

もちろん、まともに管理されているところがほとんどだとは思いますが。


知識の無いショップが、知識の無いままに生体を仕入れ、売っているという事実があります。
それで状態が悪くなり、それを見た人が可哀想だと思って買ってしまうと、次の子がまた仕入れられます。
ショップは、売れたら入荷します。
知識がないままなので次に来た子がまた怪我をしたり病気になったりします。
売れ続ける限り、入荷され続けます。
生体は問屋さんからショップに卸されますが、もしそのショップの子が売れずに次を入荷しなければ、問屋さんにいる子は別のショップに卸されます。
もしかしたら、その別のショップはちゃんと知識や技術のある専門店かもしれません。
ちゃんと管理のできるショップで、怪我もせず、病気もせず、誰かの元へ買われていく方がよっぽど生体の為ではないでしょうか?
(命を売り買いするという倫理的な話はひとまず置いておきます)

お願いします。
もし、ショップで傷ついた子に出会って、「かわいそう」「せめて暖かい家で」と思ったら、一度この話を思い出してみてください。
あなたに、他に大切にしている家族(ペット)はいませんか?
もしお迎えして、治療費など莫大な費用がかかっても、先住の子を養い続ける蓄えがありますか?


見捨てるようで、残酷な選択かもしれません。
ですが、買うと次が入荷されてしまいます。
それを止める唯一の方法が「買わない」ことです。
その子で終わりにしてください。
また同じような目に遭う子が増えない為にも。
どうか、その子で終わりにしてください。

命は平等ではないからこそ。
ペットビジネスというシステムに加担しているからこそ、エゴまみれの趣味だからこそ、私達は選択をしなければいけません。
今、ご自宅にいる子達を第一に考えてあげてください。

あえて「買わない」という選択も考えてみてください。

以上です。