ついに、ついにその時が訪れた。
最終日、6番で単独首位に立ってから、一時は小林夢果に並ばれるも、サンデーバックナインの連続パーセーブで首位を死守。特に17番の5mは、外したらバーディの小林と1打差で最終ホールを迎えなければならない、それはそれはしびれるパットだった。
「今日は負けない」
そんな思いがパターに宿り、神がかりのようなパッティングでことごとくピンチをしのぐ。
佐久間朱莉の悲願はすぐそこまできている。
2位と2打差で迎えた最終18番パー5。3打目が3mに寄ったところで少し顔がほころんだ。
どんなことを考えているのか。昨季の惜敗シーンが頭に浮かんでいるのか。いや、きっと目の前のパットを決めることだけを考えているんだろう。あと3回打っても優勝なのに、バーディパットを入れようとしているんだろう。
見ているこっちが勝手に今までの惜敗シーンを回想しているうちに、佐久間朱莉は見事に初優勝を飾ってみせた。
ウイニングパットを決めバンザイの朱莉ちゃん、よかったね
心配そうに見つめる桑木
心友の桑木志帆が、佐久間を祝福にグリーン脇で待っていた。
「おめでとう」よりも「待ってたよ!」という気持ちが本当のところだろう。
これで今季JLPGAツアーを引っ張っていく「飛車」「角」がようやく揃った。
大桃ちゃん、それにしても惜しかった……。18番は「なんだかなー、もう入れよ!」と思ったという(笑
ほか、最終日の上位はこう。
大桃ちゃんがナイスプレーだったが、あの2つが入っていれば……琴の字も粘ったが15番で万事休す。小林夢果のショートゲームが格段にうまくなっている。まだまだ進化は止まらなそうだ。ルーキー賞に徳永歩。課題の最終日をクリアしたその先に初優勝は見えてくる
最後に堀琴音の凛としたショットを一枚。7番バウンスバックを決めて気合いが入ったところである





