終わりは始まり
終わりは始まり
佐野元春の最初期に「グッドバイからはじめよう」という楽曲がある。
アウトロの直前に冒頭の詞が繰り返されるのだが、当時中学生で歌謡曲とビートルズ(赤盤青盤のみ)しか聞いていなかった私には、なんだかぼんやりした詞に聞こえた。いわゆる、ピンと来ないっていうやつだ。
それから数十年たち、あの頃ピンと来なかったその詞が、今ではすべての事柄に適用されることに気づく。
小さな終わりを迎えては、また新たにはじめる。これを繰り返して私たちは生活をしている。終わりと始まりに、それほど明確な境界線はないのだ。
大仰な言い方になってしまったが、日本女子オープンが終わった。
昨季の女子オープンが終わってからこの一年、最終日のあの熱量の高い試合が翌年も再現されるものと信じ込んで、インビジブルな365カウントダウンを自分の中で行ってきた。
その日本女子オープンが先日終わった。
結果はさっき書いたとおり。良い試合だった。
しかし、なんだ?この喪失感は。
勝手に期待して勝手にがっかりしているだけなのは十分承知しているつもりだが、なんだ?この喪失感は。
そこで脳内に流れてきたのが、佐野元春だった。
終わりは始まり
終わりは始まり
我が君は、すでに次週の大会に向けて準備を進めている。私の役目はセンチメンタルに過去の思い出に浸ることではないはずだ。
まだ今季は8試合も残っている。
女子オープンはもう終わった。スタンレーからまた始まるんだ。
やっと目を覚ました私がやるべきことは、いつもと同じ。
あなたの背中を推し続けます。
今年もRICOHへ、一緒に行こう!