最終日。
途中まで-10ラインに結界が貼られているようだった。
まるで金澤志奈と岩井明愛のマッチプレーの形にしたい見えないチカラが働いているような……。
しかし13番でふたりの差が2打になったところで、-10ラインが解禁になり、桑木志帆や竹田麗央がどっと追い上げそうになったが、勝ったのは岩井明愛。今季初勝利、通算4勝目となった。
ずっとパーで我慢の金澤に対して、バーディやボギーを繰り返すいつもの明愛劇場が繰り広げられた。金澤にとって不運だったのは、12番のティーショットがつかまったラフの位置だ。一か八かの2ndは、バンカー越えのグリーンは捉えられず、目玉からのボギー。明愛は2オンからのバーディ、ここで首位が入れ替わる。そして15番の5mを決めたバーディで明愛の勝利は決まった。
金澤はいつもどおり、手前から手前からステディなゴルフを貫いた、ともいえる。明愛が崩れたら、もしかしたら優勝が転がり込んできたかもしれない(竹田がきていたので、それも無かったが……)。しかし、優勝するためには時としてそのスタイルが邪魔になってはいないか。いや、もしかしたら12番の2ndが金澤の勝負手だったのかもしれない。今日の金澤志奈のゴルフを、師匠の申ジエはどう評価するだろう。
しなたんホールアウト直後の表情。今日は本当につかれたよねえ
正直、前日に思いつく限り、一番オーソドックスな結果になってしまったが、明愛もこの勝利までの日々は苦しかったことだろう。この今季初勝利を全米オープンへの手土産に、向こうで十分暴れてきてほしい。
そして最終日6つ伸ばしてひっそり2位につけた竹田麗央。昨年の櫻井心那に続いて、今季の「おそろしい子」の称号を与えたい。
「麗央、おそろしい子……」
そして最後に、菊地絵理香選手様だ。
最終日は3バーディ・1ボギー、トータル5アンダーは14位タイ。55位タイで予選通過から41ランクアップ、なんと神々しい……。次週は香ばしい連中はみんなアメリカだ。今週の勢いでぜひ今季初優勝を!
カップインの瞬間を見せないのはいつものダゾーンクオリティ。こんなで月額3000円だ。それはさておき、バーディフィニッシュでうれしそうな絵理香先輩