6番、1mのボギーパット。ボールはカップをくるりと回って外へ。
昨季初優勝の4月から半年以上勝てなかった期間、明愛のこんなシーンを何度見ただろう。
1mが鬼門なのは意識の有無にかかわらず、本人も認識しているはずだ。
「いやな距離だな」
そんな声が聞こえてきそうなボギーパットだったが、いやな予感が的中したかっこうだ。
スキを見せた明愛に襲いかかるのは、初優勝という極上の“エサ”を前に、今季これまで何度もお預けをくらっている、竹田 “ビースト” 麗央だ。
優勝への渇望。竹田の心中は、まさに“野獣”と化していることだろう。
6番はグリーン外から5mを見事バーディ。
明愛ダボで、4打差が1Hで1打差に。ほどなく8番で竹田にチャンスが訪れた。
2.5mほぼ真っすぐやや下りのバーディパット。少し左に切れると読んだが、ボールは切れずカップの右をそろりと通り過ぎた。
そのあと、10番の1.5mもしっかり打ったがカップをなめた。
またこのままお預け大会となるのか、と思われた11番で渾身のタップイン・バーディ。ここでついに首位明愛の背中に噛みついた。
そして13番Par.3、明愛痛恨のボギーで、竹田が単独首位に立つ。
15番Par.4、竹田の4打目はグリーン下から。
おそらく誰が打っても2打以上が必要な場面で、見事なチップイン・パー。ここでビッグ・プレーが出るとは……。雰囲気は完全に竹田へ。
首位争いをしていた岩井明愛は13番からの3連続ボギーで沈んでいった。
追う者はいなくなり、あとは自分との戦いだ。
残り3H、2位との差は2つ。
守りに入ることなく、初優勝をつかみとれ!
「これでもか、これでもか」と聞こえてきそうな今季の竹田のチャレンジだったが、ついに悲願の初優勝。8年前のきょう、あの熊本地震がおこった。被災地となった地元への思いも大いにあったはず
今季何度となく悔しい思いをした最終日最終組だったが、ここ地元・熊本で初優勝するための演出だったのだろう。
初優勝という呪縛から解放された野獣。
さて、これから何回勝つのか。
少なくとも、絶対女王・山下を喰らうであろう選手のひとりに名をあげたのは間違いない。
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そして最後に菊地絵理香選手。
昨日の大崩れはしっかり修正されて、アンダーパー・28位Tで大会を終えた。
今季最初のメジャーまで1ヶ月をきった。
直前のパナソニックをスキップするので、次週のフジサンケイでひとつめの調整完了をする必要がある。
その調整具合を川奈までそろりと見に行ってみようと思う。
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来季カレンダーガールの鶴岡果恋はベストスコア賞と最多バーディ賞
ベストルーキー賞に小西瑞穂。がんばれ!
鈴ちゃん。今年こそプロテスト合格だ!
桑木まだか〜〜。そして安定の天本ハルカ