2024年 第1戦「ダイキンオーキッドレディス」最終日 | ひよきんのJLPGA(日本女子プロゴルフ)ツアー観戦記

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菊地絵理香選手を中心に、週中には試合プレビューを、週末にはレビューを書いていきます

※記事中の人名はすべて敬称略とさせていただきます

 開幕戦もあっという間に最終日を迎えた。

 今日はかなりレベルの高いマッチプレーが繰り広げられ、岩井千怜がトーナメントレコードで優勝。強かった。得てして勝負とは強い者が敗れることが往々にあるが、今日に限っては然にあらず。

 

 きのう3日目、14番までに9バーディの大爆発をみて、「千怜、明日は沈黙だな。西郷どんの優勝かな」と思った。しかしその後15、16番で3つ落として顔色が変わる。結果的にこれが良かったのかもしれない。

 最終日は5バーディ・ノーボギーの完璧なプレー。前半は西郷真央と並んでいたが、後半16番のバーディで試合を決めた。
 初日からずっと「みなさんに元気を」と語っていた千怜。優勝スピーチで能登地震の被災者へ言及したときに感極まってしまう。被災者に知り合いがいたのだろうか。詳細は分からないが、なんというか、私はこういうのに弱い。まだ20歳ちょっとの子が公の発言でこれを言えるのか。

 

昨季のサントリーを獲った時を思い出す強さで開幕戦を制し、年間女王獲得に向けて好発進の千怜

 

 

 惜しくも敗れた西郷真央。今回敗因ははっきりしている。千怜が強かったからだ。だがその実力(特にマネジメント)に疑いの余地はない。次週以降USLPGAでもしっかり戦ってきてほしい。

 また上位フィニッシュの仁井優花天本ハルカはナイスプレーだった。特に仁井優花は、今日の経験により初優勝待機組(桑木志帆、竹田麗央、佐藤心結ら)の中で1歩前へ出た感じがする。

 それとプロとして初の開幕スタートだった髙木優奈が9位Tと善戦。信頼するキャディ(鴨川鴨之介)とのタッグでシード獲得にまっしぐらだ。

 

 そして最後に菊地絵理香選手。

 4日間いろいろあったが、ボギーを叩いても簡単には崩れない粘りのプレーは今季も健在で、開幕3位フィニッシュ。昨年はベスト10に入るのに13戦を要したのを考えると、とても良いスタートが切れたと言える。

 また、4日間笑顔が多かった。さらにホールアウト毎に上げる手。昨季まではひょいと胸より下の高さだったが、今季は顔の上まで上がってきたのだ(だから何よ、言うなかれ)。

 

この高さである

 

そして笑顔


 

 今オフに瞬発系トレーニングを増やし飛距離も伸びて、今後戦術の幅が増えていくと予想される(憧れの「パー5で2オン狙い」など)。さらに今季はパットもいい。まだ初戦ではあるが、「打てている」という点は今後の試合に確実に良い影響が出てくるはず。誠に勝手ながら今後10戦以内での優勝を確信した。ちなみに10戦目はサロンパスカップ(メジャー)だ。

 茨城か、行くしかないな。

 

 

単独3位を決めるバーディ〆で珍しくガッツポーズ出ました

 

3位で表彰式へ。絵理香先輩苦笑い(笑

 


【その他トピック】

山下美夢有岩井明愛櫻井心那は19位T。まだアイドリング中

●ひよこ初優勝予想の宮澤美咲も19位T。浜崎未来は52位

小祝さくら、初日最終ホールでギリギリ予選通過だったというのに最終的にベスト10フィニッシュはすごすぎる。こういう積み重ねが最後にものを言うのだ

 

 開幕前にUSや台湾ツアーなどで試合をしてきた選手たちのエンジンが、他の選手たちと比べて明らかに温まっていたのは事実。来季以降は「ダイキン前に海外で試合を」が定石となるだろう