3月の明治安田生命レディス。
プレーオフの末、JLPGAツアー初勝利を飾った黄金世代のひとり、吉本ひかる。8mのウイニングパットに現地の、また画面の前の大勢のお父さんたちが「入れぇーーー!」と叫んだことだろう。
開幕2戦目にして早くも好勝負来たる。
と、うれしそうにメモをしていた私。
4月のヤマハレディース。
初日、2日目と無風の葛城に戸惑う選手たちだったが、最終日はほぼいつもの風が吹いて、一時は首位に5人が並んだサバイバルレースを、穴井詩が最高のガッツポーズとともに制した。
この2つの大会は、序盤戦の名勝負に数えられ、特にヤマハは“あの”日本女子オープンがなかったら、年間最高試合(ひよこきんぎょリサーチ)を獲得していたかもしれない。
(JLPGAに進言したい。来年から選手、キャディ、関係者、そしてファンによる投票で、年間最高試合を決めてはくれまいか)
この2つの大会の敗者を覚えているだろうか。
明治安田生命ではなんとなく敵役を演じさせられているような損な役回りだったが、ヤマハではその高い技術を存分に見せつけた。
先にホールアウトした穴井を1打差で追う本戦最終ホール、ピン50cmにつけた3打目アプローチは、そのシチュエーションを踏まえたら、ショット•オブ•ザ•イヤーにノミネートされてもおかしくないほど素晴らしいものだった。
彼女の名前はささきしょうこ。
未勝利ながら、スタジオアリス終了時点でMRランキングトップに居た選手だ。
その後優勝争いはなかったが、トップ10に4回入るなど安定した活躍でMR21位。今季もシードを確保した。
2つの名勝負に配役されたささきしょうこ。
来季は主演がほしい。