2023年 第6戦 富士フィルム・スタジオアリス | ひよきんのJLPGA(日本女子プロゴルフ)ツアー観戦記

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菊地絵理香選手を中心に、週中には試合プレビューを、週末にはレビューを書いていきます

※記事中の人名はすべて敬称略とさせていただきます

 

 先週のリベンジ
 初日荒天により中止で2日間となった今大会。

 最終日最終組は山下美夢有岩井千怜仲宗根澄香の3人。山下がバーディを決めても岩井が決め返す。こんな展開で中盤まで2打差をつけて岩井が首位に立っていた。


 13Hで5mを決めた山下に対し岩井はパー。さらに14Hの岩井の3パットでついに2人が-8で並ぶ。17H、岩井は1打目トラブルの大ピンチをナイスパーセーブ。両者-9のまま勝負は最終ホールに。


 雰囲気では岩井に流れがきたか?と思われたが、山下の2打目がピン側1.5mにピタリ。これで2オン必須となった岩井の2打目は無情にもバンカー、しかも目玉に。ここで勝負あり。


 優勝は山下美夢有。怒りで終えた先週の結果にキッチリ落とし前をつけた形だ。しかしウイニングパットを決めたのに笑顔は一切なかった。バーディ〆で優勝できなかった自分への怒りなのだろう。これは、すごいの一言に尽きる。意識があまりに高次元だ。昨年末にも書いたが、もう日本でやり残したことはないので(永久シードが目標でないのなら)来季は米ツアーで暴れてもらいたい。とにかく山下、6試合目にしてようやく今季1勝目を飾った。


 最終ホールまで2人同スコアという展開のわりに、不思議とプレーオフの予感がほとんどしない試合だった。


 仲宗根澄香
 先週からの流れで今週の山下の優勝は、私を含め誰もが予想したと思うがこんなに苦戦するとは思っていなかった。彼女のアジャストはまだ続いているようだ。


 だからこそ本日ナイスプレーの仲宗根に言いたい。今日の山下だったら勝つチャンスはギリギリあったはずだ。今日の仲宗根はいつもと違った。1日目に上位のスコアを出すが2日目に崩して予選敗退、または2日目まで頑張って最終日最終組を勝ち取ってもフロントでワイプアウト。今までのこんなイメージを払拭するようなサンデーバックナイン。たらればであるが初日が順延となり明日が最終日だったら結果はどうなっていたかわからない。今季優勝のベテラン勢に大いに刺激を受けてのナイスプレーだったのは容易に想像できる。今日の山下ではないが、4位Tに満足するのではなく悔し泣きするくらいの気持ちだったら、もしかしたら初優勝もそう遠い日のことではないはずだ。

●最多バーディ賞100万円ゲットの上田桃子。いつまでも第一線でがんばってほしい。
岩井千怜、敗れてもさわやか。
菊地絵理香は予選落ち。ほとんど画面に現れないので詳細はわからない。

 

バーディを決める仲宗根。サンデーバックナインで伸ばしたこの経験は今後に活きるか