口伝の不思議 | お山の杉の子

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詩吟・なんの負けるか今にみろ…

生涯学習だというから、ちゃんとした指導マニュアルやシステムが整っているのかと思って、詩吟を始めたのだが、どうもそうではないようだ。

口伝が詩吟だそうで、教本を見ても曖昧な符合で、どう解釈したらいいか迷って困ることがある。
出だしの横△もファから上に振るのか下に落とすのかここはかわからないし、大揺りも小さな形が描いてあるのでラかと思えばシだったりする。
自由にやれる楽しみがなくなっても困るが、伝統的に伝わってきた形があって、それぐらいはわかるように改革してほしい。

そうやって音やコンダクターで教えてくれる先生なら良いが、そんな説明はまったくなしに、ただ「わたしの真似をしよ」「わたしの手を見てやれ」と言われても、それそれがはたして、生涯学習なんだろうかと迷う。
新入生は、生涯学習をやってると誇りをもってくれるだろうか。魅力あると思ってくれるのだろうか。

緩急や抑揚は手で教えてもらわないとわからないが、ここはドだとかファだとか、大揺りはどっちかぐらいはわかるように教本に明示してもらわないと困る。

伝言ゲームというのがあって、10人も伝えていけば、最初の伝言と末端の人とでは、伝えられる内容が違ってしまう。

これで、何十年も継続して、あるいは全国各地で同じように伝わってきているのだろうか?
あるいは同じ会でも、先生によって指導が違うことはないのだろうか?

もし子どもたちが、学校や先生によって違ったことを教えられたら大問題である。

先生が間違った指導をすれば、生徒はそれが正しい詩吟だと思ってしまい、惨めなもんだ。
生徒に、幸、不幸がないようにしてほしい。