時間を捕まえる。 | たわい無い独り言〜こんなにも世界は美しい〜

たわい無い独り言〜こんなにも世界は美しい〜

ブログの説明を入力します。

先日、兼ねてから娘が観たいと言っていた「アリスインワンダーランド〜時間の旅〜」をレンタルにて鑑賞。

夏に公開した際に映画館で鑑賞予定だった筈が私の仕事の都合でどうにも時間を確保出来ず行けずじまいになってしまっていて…
娘に申し訳ない思いがあったのでレンタル可能になって直ぐに借りる事に。

娘は1作目が気に入り、原作も読む程の入れ込みよう。
実は私も娘と同年代の頃に大好きだった作品であり、私の持っているルイスキャロルの「不思議の国のアリス」はそのまま娘の手に渡る事になり、それもまた嬉しい偶然となった。

今作は2作目という事もあり、それ程期待せずに観たのだが思いの外素晴らしい作品だった。

時間とは、何を与え、何を奪うのか。
私達はどの様に時間と向き合うべきか。

奥深いテーマ、メッセージ性の高い秀逸作だった。

所々にそういったメッセージ性が伝わってくる台詞が織り込まれていてそれは私の心に深く突き刺さった。

その中でも特に印象的だったのが
「時は人を待ってはくれない」
という台詞。

人は簡単に「時間がない」というが、そもそもそれは間違っているのではないか。
時は常に流れてそこにある。
時間がないのではなく、自分が時間を確保するのが下手なだけ。
それを「時間がない」と安易に言い放つ。
自分が上手く時間を捕まえられず、その波にうまく乗れていないだけなのに。

時間は全ての人に平等に流れていて、あの人には長く、この人には短くなんて事はないのだ。
時間は全ての人に平等であり、流れも長さも変える事は絶対に出来ないのだから。

常に時間を捕まえて、悔いのない行動をして、人生を謳歌しようと強く誓った。
決して止まる事のない時間を何としても捕まえて、今という1秒1秒を大切に生きるのだ。

きっとそれが何よりの幸せなのだろう。

今回時間の旅に出たアリスも結局、過去は変えられない。そこにある事実を突き止める事は出来たが。

「過去は変えられないが過去から学ぶ事は出来る」
この台詞もまた深く印象的だった。

過去を振り返って嘆くだけではいけない。
過去はそこから学び変化していく為のツールにすぎないのだから。

娘が観たいといった作品からこんなにも得るものがあった。
娘の心にも何か突き刺さる物があった事を母親としては願うばかり。


【最後に純粋に作品について】
実は20歳前後の頃、ティムバートン作品が好きだった。映像美や世界観、ファンタジーの世界観が。
が、近年は似た様な作品が多く、物足りなさがあったがアリスシリーズでやはり才能溢れる監督だと再認識した。
映像美も勿論、世界観、台詞、ユーモアも抜群で、その上切なく心打たれ感動する。
また素晴らしい作品を世に放ち続けて欲しい。(余談だがティムバートン監督作で私が1番好きなのは「ビッグフィッシュ」という作品 )

アリス役のミア・ワシコウスカはその姿はとても美しく完璧、それでいて力強い眼差しで勇敢である。これからが楽しみな女優さん。どことなく若い頃のケイトブランシェットを彷彿とさせる。
アリスシリーズ以外も観てみたい。