いやぁ、懐かしかったです!
何の話かと言えば、「神様、もう少しだけ」 の再放送の話です。
昨日の夜から今日の深夜にかけて、あの懐かしいHIV感染をテーマにしたテレビドラマの再放送をやっていました。
全部で12話あるのですが、それを全部いっぺんに再放送したのです。ぶったまげますね!
さすがに全12話を見ることは出来ませんでしたが、それでも夜中の2時近くまでは見てました。
「神様、もう少しだけ」が放送されたのは1998年7月7日から9月22日まで、フジテレビで放送されました。もう13年も前のドラマです。
主演は金城武と深田恭子の二人で、このドラマでいっきに大ブレイクしました。
昨日見た再放送の深田恭子、最高に可愛らしくてチャーミングでした!
ドラマの視聴率も初回は18.2%でしたが徐々に上がって最終回は28.3%を記録、大ヒットドラマとなりました。
まぁ、つい最近終了した「家政婦のミタ」ほどではありませんでしたが。
何しろ13年も前のドラマですから、あまり記憶にない人も多いことでしょう。
ドラマのストーリーは、深田恭子演じる女子高生・真生と、金城武演じる人気音楽プロデューサー・啓吾の恋の物語です。
ただ、このドラマの設定が今までの恋愛ドラマと異なったのは、真生がHIVに感染した、と言う設定です。
啓吾のコンサートに行く為のお金が欲しくて、たった一度だけ援助交際をやってしまうのですが、それでHIVに感染してしまうのです。
ドラマが放送された1998年と言えば、薬害エイズ事件で世間やマスコミがHIV感染者、エイズ患者に大きな関心を寄せていた頃です。
また、HAARTと呼ばれる多剤併用法による抗HIV治療が始まったばかりの頃で、まだまだエイズは死の病気との認識が強く、ドラマの中で最後は真生も死んでしまいます。
私は当時まるでHIV感染やエイズに関心も知識もなかったので、単に深田恭子ファンと言うだけでドラマを見ていました。
しかし、13年経って再放送を見ると、とても興味深いものがあります。
例えば、第何話だったか忘れましたが、HIVに感染した主人公真生がこう叫びます。
「私は絶望なんかしていない!私には未来があるんだ!私が飲める薬だって、これから先出来るかも知れないし!」
まさに真生が叫んだ通り、今ではHIVに感染しても薬を飲めばエイズ発症を防ぐことが可能になりました。
1998年にはすでに多剤併用法が始まっていたはずですが、薬で命が助かると言う認識には至らず、依然としてHIV感染⇒エイズ発症⇒死、といった図式が定着していました。
だからこそ、悲劇のヒロインとして設定が成り立っていたのかも知れません。
また、ドラマの中で深田恭子と金城武の長いキスシーンがあるのですが、これはキスではHIVは感染しないと言うメッセージだったそうです。
その割には、コンドームなしのセックスシーンもあり、HIV感染予防の啓蒙目的とも言えない一面もありました。
まぁ、今から見ればドラマの中に不自然なシーンも多く、「こんなエイズ患者はあり得ない!」と思うシーンもありました。
でも、確かに「神様、もう少しだけ」をテレビで見て、HIVやエイズに関心を持ち保健所へ検査を受けにいった若者が大勢いたことでしょう。
本当に懐かしいドラマでした。
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