皆さま、こんばんは!


玉岡かおる著、「天平の女帝 孝謙称徳」




以前読んだ児玉清さんの著書で
(児玉清さんは大変な読書好き)
玉岡かおるさんが絶賛されていたのを思い出して、
この本を手に取りました。

絶賛されていたのは、確か、他の著書でしたが、
玉岡かおるさんが面白いのに違いない‼️
と今回はこれを。



タイトルからおわかりの通り、
女帝の孝謙称徳のお話です。

生涯を若い頃から辿っていくのかしら?



と思って読み始めましたら…
序章で、天皇の見た夢の話と、今後の治世について思っている事が書かれていたかとおもったら、
なんと!!!
第1章の第1文目で、御隠れ遊ばしました😱

孝謙称徳天皇の生涯の事を書いた小説じゃなかったの〜あれ?


と、当然なるのですが、
天皇の御隠れになった後の話と同時進行で、
生きていた時代も挟み込まれ、

天皇がどんな生涯を辿ったのか、
その後、どう天皇の業績が曲げられていこうとしたのか。
が読める一冊でした。




孝謙称徳天皇の時代は藤原氏の天下の時代。
女性天皇は家族を持ってはいけない、
という制度があったらしく、生涯独身で過ごしています。

藤原氏は通常、娘を天皇の後宮に入れ、
次の天皇を産ませ、天皇の外戚となる事で
権力を伸ばして来た一族。
女性天皇の世の中はそれが通用しません。
男性天皇が良いのです。

女性天皇が遺した、女性皇族のあり方についての条文を握りつぶそうとします。
そうはさせてはいけないと、女官たちも密かに…

というスリルもあり、

その後の藤原氏の権力闘争の話もあり、


ドキドキハラハラです。





女性天皇。
家族を持ってはいけないので、
その血は続いていかず、
いわば、ピンチヒッターのような存在になってしまうのですね。

天皇という存在。
いろいろと考えさせられる一冊でした。





玉岡かおるさん。
大阪芸術大学の教授です。
教授会で、
「あ、玉岡かおるさんだ‼️」
と憧れの気持ちでご本人を眺め、
そして、著書を読む、という、
なんだか贅沢な気分も同時に味わいました(^ ^)