とある民家で寝込む母と子。
アリー ルイーズ？アメ玉美味しい？
ルイーズ たった10円のアメ玉でも
世界一美味しいアメ玉だと思って
食べるのです。
アリー コホン・・コホン。
ごめんねルイーズ。
アリー 綺麗なお洋服を届けたかった。
ルイーズ 例えボロでも薄汚れていても、
破けていてもこのお洋服は、
お母さんの愛情でいっぱいなのです
アリー コホン・・コホンごめんねルイーズ。
アリーが起き上がりルイーズに、
傍にある緑茶をルイーズの茶碗に注ぐ。
アリー コホン・・コホン。
ルイーズごめんね。
緑茶ぐらいしかないの。
ルイーズ コーラじゃなくても、
ジョージアのエメマンじゃなくても
紅茶花伝の
ロイヤルミルクティーじゃなくても、
お母さんの愛情たっぷりな緑茶があれば
ルイーズはそれで良いのです。
アリー そうねお母さんは哀しいわ。
ルイーズ 何故です？
10円のアメ玉でも、
ボロボロな洋服でも、
お粗末な緑茶でも、
ルイーズは嬉しいのです。
お母さんが傍に居るからです。
アリー ルイーズは優しいお子様ね。
お母さんは嬉しいな。
ルイーズ お母さん何故ぼくは？
ルイーズなのですか？
アリー どうして？
ルイーズ もっと男の子らしい
名前が良かったのです。
ケンシロウとかラオウとか・・
トキ・・トキは違いますね。
レイですよ！
綾波レイじゃありません。
アリー ねぇルイーズ？カオスって知ってる？
ルイーズ お母さんは意地悪ですね。
僕はおアホじゃありません。
アリー どこまでも可愛いお馬鹿で
正直な男の子の名前をルイーズと
名付けたのね。
昔昔にルイーズと名乗る男の子がいたのよ
ルイーズ だから僕はルイーズなのですね。
僕はどこまでも可愛いお馬鹿で
正直な男の子です。
アリー ありがとう・・
この言葉を沢山いただける男の子に
成長してね・・・。
ルイーズなら大丈夫よ。
ルイーズ はい・・でもルイーズは、
お母さんにありがとうですよ。
アリー ありがとうルイーズ。
ねぇルイーズ？お母さんのお茶碗に、
緑茶を注いでくれるかしら？
ルイーズ お安い御用なのです。
ルイーズが緑茶を注ぐ。
アリー ルイーズ。
あたしのルイーズありがとう。
ルイーズ・・お母さんと約束よ。
ルイーズ はい。お母さんとの約束は、
必ず守るルイーズです。
アリー お母さんの名前を忘れないで。
アリー・ボレッタよ。
ルイーズ アリー・ボレッタ分かりました。
ルイーズは忘れません。
アリー この緑茶の味わいを忘れないでね。
お母さんの愛情が込められた緑茶よ。
ルイーズ お母さんの緑茶は愛情がいっぱい
ルイーズ分かってますよ。
アリー 最後の約束なのね。
お母さんの優しい微笑みを忘れないで
お願いよルイーズ・・・。
私の愛しい・・ルイ・ー・ズ。
アリー永眠。
ルイーズ お母さん約束はいつでもできますよ
お母さん起きて
緑茶を飲んでください。
そこにレオリアが駆け付ける。
レオリア また・間に合わなかったのね。
救われるべき弱者がまた一人・・。
ルイーズ あなたは誰なのですか？
レオリア 私は無力な皇女・・。
レオリア リィ パッパヤー。
救われるのは弱者の振りした
愚かな者ばかり。
身分・立場では誰も救えない
私は自分が許せないのよ・・。
ルイーズ 皇女様？お母さんが起きないのです
お母さん皇女様が来てるんですよ？
起きなきゃ駄目なのです。
レオリア 起きない？だって・・その。
君の名前は？
ルイーズ ルイーズ ボレッタです。
お母さんはいけないお母さんですよ
いつも優しいお母さんなのに？
ルイーズと一緒に緑茶を飲みましょう。
レオリア ねぇルイーズ君？
お母さんの名前を教えてくれるかしら？
可愛い男の子との
約束を果たせないお母さんの名前？
早く起きたらいいのに・・・。
一緒に緑茶を飲んでほしい。
ルイーズ アリー・ボレッ タです。
レオリア ルイーズ君？
アリーお母さんは優しかったの？
ルイーズ はい。
世界一美味しい緑茶を注いでくれる
優しいお母さんです。
どうして皇女様は
泣いていらっしゃるのですか？
レオリア そうね早く起きてほしいの。
そう思うと涙が止まらないのよ。
緑茶を一緒に飲みたいのでしょう？
ルイーズ ルイーズが飛びます！
フラーイ！フラーイ！
面白いでしょ？
お母さん起きてください。
レオリア がルイーズを抱き締める。
ルイーズ どうしたんですか？
そんな事は、
お母さんだけができるんですよ。
レオリア あのね・・お母さんはもうね、
ルイーズ君にこんな事できないのよ。
お母さんは起きないのね。
ルイーズ そんな事はありません。
皇女殿下お医者さんを呼んでください
お金は無いですが
可愛いルイーズで許してください。
レオリア お母さん起きてほしいよね。
でも起きないのね。
一緒にお茶を飲みたいよね。
でも飲めないの・・。
抱きしめられたいよね・・。
それも無理なのよ・・。
ルイーズ ・・お母さんは起きないのです。
一緒にお茶も飲めないのです。
抱きしめてももらえないのです。
レオリア ルイーズ君？
お母さんの名前は？
ルイーズ アリー・ボレッタです。
世界一美味しい緑茶・・。
でも・・もう緑茶は飲めません。
レオリア 忘れないでねお母さんの微笑み
ルイーズ君に何度も何度もね？
向けたはずなのよ。
ルイーズ お母さんと約束したのです。
ルイーズはお母さんの微笑みを
忘れません。
レオリア 名前と思い出も忘れないでね。
ルイーズ お母さんの名前は、
アリーボレッタ。思い出は・・
緑茶なのです。緑茶は、
お母さんが教えてくれました。
お母さんと緑茶は忘れません。
レオリアがルイーズを抱き締めて。
レオリア あたしがルイーズ君のお母さんに
なれるかしら？なりたいのね。
ルイーズ お母さんでは無いけど、
お母さんと思うのです。
レオリア あたし頑張るからね。
ルイーズ お母さんでは無いけど、
お母さんと思うのです。
回想終わり。
ルイーズ 僕の過去エピソードは無敵です。
アイルイーナ 私の過去エピソードは
お笑いだもん負けないもん。
マールレギア 私達が護るべきお子様ね。
リュークセリア あぁ違いないな。
アイルイーナ お兄様の紹介はしないの？
ルイーズ ラフィーお兄様は萌えたいお兄様
セレスティンは良い子。
ロレオは悪い子。
ぼくは普通の子。
アレインはゆるい子なのです。
リュークセリア 君は僕好み！
お母様の事を思い出して
緑茶を飲むんだよ。
ルイーズ ぼ・僕にはお兄様が・・。
緑茶はワンパックなんて秘密です
マールれギア そこの君！
私のレインボーモヒカンに
萌えてみない？
ルイーズ ヤンキーには萌えません。
僕はお兄様に萌えるのです。
アイルイーナ 女の子の前でそんな話を
したらいけないんだもん！
アイルイーナ 私の過去編！始まり始まり！
回想
アイルイーナ 昔々・・
眠り姫・親指姫・かぐや姫
シンデレラ・白雪姫。
お姫様ならなんでもいい！
とにかくお姫様になりたい
アイルイーナ その女の子の名前を
アイルイーナ・シャルード。
夢見る女の子なのです。
アイルイーナ 一方、両親は・・。
父 お母さんパトロンを探そう。
母 お金を投資してくれるいいひとを
探しましょう。
アイルイーナ 超乗り気だもん・・。
カオスな親子の会話始まる。
親子が住まう家の壁に耳を当ててるのは？
アラヤダ皇女殿下ビアンヌに、
アラヤダ皇太子殿下ラオレール。
アイルイーナ 父ちゃん！母ちゃん！
あたしお姫様になりたい！
父 どうせならお金持ちのお姫様になれば良い
母 あなたね～この子は童話のお姫様に
憧れてるのよ！白雪姫が良いわよ。
眠ってるだけで王子様と結婚できるのよ！
ラオレール いけない会話だね～。
ビアンヌ まだまだ序の口よ・・多分。
アラヤダ城内。
イヤデスト がドウリャーに慌てて声を掛ける。
イヤデスト ドウリャードウリャー
ドウリャーァァァア
ドウリャー 何度も呼ばなくても分かるわよ
うるさいわね・・。何の用よ。
イヤデスト 皇太子殿下に皇女殿下の姿が
見当たらないのよね～。
ドウリャ カオスな親子を正そうと市街へと
足をはこばれたわ。
イヤデスト あたしのレッスンを
サボタージュだなんて～
あぁ～イヤデスト～。
ドウリャ イヤデスト・・
笑えば良いのかしら？
イヤデスト あぁ・・・。
場面戻ってカオスな親子の会話へ。
アイルイーナ シンデレラは？
アイルイーナ母 難しいはね～。
シンデレラはね？
階段にねガラスの靴を
置いてこないといけないわよ。
シンデレラパターンは難しいわ。
アイルイーナ父 しかも走りながらだよ～。
アイルイーナには面倒な
想いしてほしくはないんだよ。
アイルイーナ そうなんだ～。
王子様も大事なんだもん。
お姫様の隣には王子様でしょ？
レオリアの血管がブチッ！
レオリア イケない親子だわ～。
ラオレール オレヤートット隊を呼ぼうか～。
アラヤダ城内
ドゥリャー ハックション！
ハルバニア どうされたので？
ドウリャー隊長？
ドウリャー 妙な胸騒ぎを覚えるのよね。
場面レオリア・ラオレールの会話。
ラオレールがスマホを取り出して・・。
電話をする。
ラオレール ドウリャー電話出るかな？
レオリア スマホ・・持ってたのね？
ドウリャーのスマホに着信
ドウリャ 皇太子殿下からね？
はい・・こちらドウリャー。
ラオレール オレヤートット隊呼んで～！
ドウリャー 誰をご指名かしら？
ラオレール ハルバニア君がいいなぁ～。
ドウリャー かしこまりました。
ラオレール 早く来てねぇ～。
ドウリャー きりますよ。
ドウリャーが電話をきる。
ラオレール きられた～。
レオリア 誰か呼ぶのね？
ラオレール ハルバニア君。
ハルバニア君が登場。
ハルバニア 来ましたよ来てあげましたよ。
皇太子殿下。
ラオレール 急に呼び立ててすまないね。
レオリア ラオレールの我が儘に
付き合ってくれてありがとうね。
ハルバニア。
ハルバニア 将来は良き国王良き王妃に
なられるお二人ですから。
突然アイルイーナの泣きお痛な台詞が
アイルイーナ 王子様なお友達が欲しいなぁ
アイルイーナ父 そうだねぇ～。皇太子殿下
皇女殿下が傍に居れば
いいのになぁ？
アイルイーナ母 魔法の言葉は
コネクションよ。
ハルバニア イケない家族ですね～。
ラオレール 私とレオリアにコネクション
だって。
レオリア ピコハンでピコりたいわ。