オカルト 田口ランディ

オカルトと言うと私は、少年向けトンデモ話の本をどうしても思い浮かべてしまうのですが、ま、この本の内容は全然違います。読み終えてみるとこの本に書いてある諸々のエッセイは、「オカルト」という表現以外出来ないのですが、元々私が描いていた「オカルト」でとは違っていた、という感じです。そういう意味では、オカルトのイメージを変える一冊と言える小説です。(って書くとイヤにチープですが)
そういえば「オカルト体験」って書くと、なんかこうノスタルジックな感じがしてしまいませんか…。
エッセイの中身はというと…、詩とかが突然入ってて、エッセイという括りにしてしまうとちょっと違う感じですね。中には高校生の時に書いたものを加筆修正したものがあるそうで、結構ざっくばらんな感じの本です。
また、所々に胸をつくような話があったりします。1~10までの数字の意味の話とか、「さようなら」の語源とかが面白かったです。こういう風に書いてみるとオカルトと全然関係ない気がしますが。まあ、なんかそういう本なのです。
相対的に中の上くらいの本でした。