いきなり新単から縫いたい人はあまりいないと思うので、着なくなった古着のウールをまず使いましょう。

虫食いや汚れがないか、布が朽ちていないかチェックして、あれば目立つ色のしつけ糸で印をつけておきます。

 

胴の部分に目立つものがなければ解き始めます。

 

解きやすいところから順次解いてかまいませんが、背縫いは解かずに残しておきます。

理由はチェックや柄物の場合、柄合わせをしなくては出来上がりが嬉しいものになりませんし、その作業は長着を縫った段階でしてあるので、全部解いて改めてやり直す手間を省くため。特に襟肩開きがズレると印つけの時にストレスの種になりかねません。

 

解き終わったら縫い目の奥に溜まったワタゴミを取り除いておきます。

 

全部解いたら、改めて糸目や柄がずれないように見頃の脇同士と襟ぐりをざっくりとした縫い目で構いませんので閉じ合わせてから洗う。

 

ひどい汚れさえなければ水通しくらいで構いません。

気になる汚れがある場合は、薄い洗濯液を歯ブラシにつけてこすり洗い。

 

その後、ウールの場合は色移りはほとんどないので畳んで押し洗い。

木綿で、特に天然染料のものは色移りしやすいので、浴槽に水(ぬるま湯)を張って振り洗い(脇同士を縫い合わせる時、晒を挟んでおくと滲み出た染料はまず晒しを汚染?するので、着物地に色が移るのを避けることができます)。

 

洗い終わったら絞らずに竿に緩く巻きつけるように干す。

あるいはハンガーを多めに用意して布が長く垂れ下がらないように干す。

 

⭐︎余談ですが、解いた時に出た糸、半端なしつけ糸、地縫い糸など、短すぎたり朽ちていて使い道がなさそうに見える糸も捨てないで取っておいていただけるとありがたいです。かぎ裂き補修に使えたりしますので😉