てか今日の話。


例の花屋をのぞくと、奥の奥の方にありました、シャクヤク。

二本だけ。


でも、店奥に貼ってあった「本日の値段表」にはしゃくやくと書かれていない。

つまりこないだの売れ残り。売る気はなかったのでしょう。


恐る恐る「あの、このしゃくやくは売り物ですか?」と聞くと

人のよさそうな奥さんが「ええもちろん」と笑顔で応対してくれた。


「じゃあそれとあっちのガーベラ(一本50円とこれまた安かったので)を5本ください」と羊。

「はいはい、えーと・・・」とそらで計算する奥さん。


と、横からとんがった口調で

「500円でいいよ」と店主の声。

「え?」と一瞬固まる奥さん。

隣で「ん?」と同じく固まる羊。


ええと、先日見たしゃくやくは確か一本100円。

かける2で200円。

一本50円のガーベラかける5本で250円。

合計は?


そう、450円。


でも店主が言い放ったのは「500円でいいよ」。


「でいいよ」???



固まった奥さん、

「・・・あ、じゃあ500円で。」


「あ・・・はい・・・」と羊。


良心的なお店、と勝手に位置づけていた羊はちょっと残念に思いながら

財布を取り出す。


すると


「一本おまけしておきますね」とガーベラを一本足して包む奥さん。


そして次の瞬間、暗黙の了解的視線が私と奥さんとで交わされた。


あの店はきっとあの奥さんでもっている。

店主(ご亭主でもある)に恥をかかせないよう、且つお客様にも失礼がないよう、

賢くアシストしている奥さん。


お陰で残念な気持ちはさほど引きずらずに済み、

あの奥さんに会いにまた行こうという気になった。


縁の下の力持ち。


リアルに見たらちょっと泣けた。