榎本径(大野智)は、青砥純子(戸田恵梨香)と刑事・鴻野(宇梶剛士)とともに、プロ棋士・竹脇伸平五段(ゆうぞう)が殺害されたホテルの一室にやってきた。そこはビジネスホテルで、竹脇は背中を包丁で一突きにされドアを頭にして倒れていたという。現場は、窓もドアも施錠されチェーンまでかけられた密室で、室内には携帯用の将棋盤、棋書、将棋新聞、飲みかけのコーヒーカップが残されていた。
榎本は、部屋を開けた時ドアが遺体に触れたかどうかを遺体発見者のスタッフに尋ね、スタッフはチェーンがかかっていたため遺体までは届かなかったと証言した。
そこへ、来栖奈穂子女流三段(相武紗季)が入ってきた。鴻野は竹脇の恋人だという奈穂子に遺留品の財布などを見せていると、奈穂子は将棋盤にあった駒をひとつ動かした。
奈穂子が最近話題の女流棋士だと知った純子は盛り上がる。そして名刺を差し出すと、自分の上司・芹沢豪(佐藤浩市)が竹脇から法律相談を受けていた関係で、今回の事件の捜査協力をすることになったと説明した。
その後、女流四段昇格をかけたリーグ戦がはじまり奈穂子が勝ち進む。美人棋士の勝利とあって報道陣の注目も奈穂子に集まる。その様子を見ていたプロ棋士・中野秀哉四段(忍成修吾)は、竹脇の死後ますます奈穂子の人気が高まり、竜王戦で八連覇を成し遂げた毒島薫竜王(貴志祐介)がかすんでしまい気の毒だ、と漏らした。
依然、犯人像が浮かび上がってこないなか、榎本と純子はプロ棋士・谷二郎八段(児玉頼信)を訪ねると、谷は竹脇を恨んでいる人間は腐るほどいて、毒島もそのひとりだと証言。それを聞いた榎本は…。
今回の密室を解く上で重要なポイントは、
動機だと思います。