小学生2名、幼児7名、初めてのステッチをする。
幼児(年長)のある子がステッチをしながら「何ができるの?「何作るの?」と何度も聞いた。「さぁ〜?何ができるかなぁ~?」と聞かれるたびに何度も答えた。
「こんなふうに作るよ」という見本がないので知りたいようだ。答えが欲しい?不安は見られない、、、

ただ皆が皆そうなのではない。

名いれば7名がそれぞれで、目の前にある色糸選びとステッチを縦横無尽に針を動かしている。草木染の沢山の色糸選びはそれはそれは楽しそうだ。


刺繍枠のフェルトにウールの糸を上へ下へ針を進める。

 言われたことを迷いなく自分なりの工夫で、手を進める年中の子が言った。
「わぁ、北斗七星みたいだ!」
何も無いところから生まれた糸の線から星座が見えたようだ。子どものひらめきと想像力、感動と喜びだ。



 本来ならば、幼児の手仕事は模倣からはじまるもの。今回のような体験という単発的で限られた時間の中で、できることは限られる。模倣にも真似にもならないイメージが湧かない中「やってみたい」気持ちが湧くのか?湧かないのか?憧れにもならないのか?
幼児の手仕事は、体験として終わらせるのでなく、継続が大切である。今後どのようにしていくか?大きな課題だ。


『こうあるべき』
『〜せねばならない』
私たち大人が子どもの意識に知らず知らず植え付けてしまってることがいかに多いかにも気づく。結果を急ぐ、結末がわからないと不安、子どもたちにはそういう心配なしに、思いのままあるがままを表現してほしいと願う。子どもたちの気質による対応も必要。

 一貫したいのは、おとなは黙って子どもの声に耳を傾ける。急がせたり答えを求めたり、想像の機会を奪ってはならない。

 先ずは私たち大人がステッチをしている姿を見せる、「それ何?」「やってみたい」そう感じられるきっかけは大切だ。
が、全くの無の中から偶然できたものをイメージしていくのも大切にも思う。
正解も間違いもない中答えは見つからない、、、




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