南相馬市原町第一小学校 炊き出し 物資提供5件
2011年5月14日
ただいま~!
無事帰ってまいりました。仕事と、書くことがいっぱいでアップが遅くなってしまいました。
さて!今回も笑顔が一杯の炊き出しとなりました。
今回の活動は今までに増して、人の繋がりや、人情をたくさん感じる場面が多かった!
まず、物資であるお椀セット(お椀大、小、箸&箸箱、ふたつきマグカップ)なんですが、
要請があったのがGW前という事もあり、出発日までに用意が出来るか微妙でした。
そこへ、川越ママサンズ千尋が汗かき汗かきあちこち動き回り、300セットを見事確保。
箸&箸箱セットに関しては別の店でなんと半額にまで値切ってきてくれた。
店の方も快く出してくれたそうです。
今回に限らずだけど本当によくやってくれました。ありがとう。
この茶碗セットは持って行くと必ず喜んでもらえます。
「こんなかんじです」と見てもらうと、本当にいい物を持ってきてくれたって感じで
パっと顔がキラキラして「わぁ~素敵」「こんないいモノがあるんですか?すごい」
とか「どこで売ってるんですか?見た事ない」とか、職員の方が「私も欲しい~」などなど
この茶碗セットを受け取ると本当にニコニコしてくれます。
中でもふたつきマグカップは人気です。
出来れば、みなさんを連れて行ってあの笑顔を見せてあげたいくらい。
俺のつたない文章で伝えきれないのが残念です。
今回は全部電子レンジ対応なのでさらに良かった。
この物資はみんなから送ってもらった支援金から買いました。
沢山の笑顔が生まれました。みんな本当にありがとう!
食材の野菜は友人ワカが経営する八百屋「まいど」さんにお願いしてあったのですが、
お代を払おうとすると「何言ってんすか~うちの野菜、持ってってください!」と
ドド~ンと提供してくれました!出発前日の夜に受け取って帰る際、
「誕生日ちかいっすよね?これも!」と、箱入りの高そうな巨峰まで貰っちゃって,,,
Kちゃんは「あつしさん!焼き鳥食べてください!」と、なぜ八百屋に焼きたての焼き鳥が
あったかは謎だが、朝からバタバタ動いて何にも飯を食ってなかった俺はありがたく頂戴した。
ガンガン食って帰り、ハンドルがベタベタになったけど気にしないぜ。
ほんとありがとう。日本一の八百屋だぞ。まいど!
(写真無くてごめんね!)
麺に関しては今回一緒に行ったユウからこんな連絡があった。
喜多方ラーメン屋を群馬でやってる人がいて、福島に炊き出しに行くと言ったら
「ウチで麺を提供させてくれ」という話があったんですけど、どうでしょうか?
乾麺、半生、生なんでも言ってくれれば用意できるそうです!と。
喜多方と言えば福島です。もちろん断る理由はどこにもありません。
熱いその心を粋に感じながら各種、麺を検討した結果、1分茹でのすごくいいヤツがあった。
今回はその麺を150食提供してもらいました。
これも美味そうだったが
時間が命の炊き出しはこの1分茹でタイプで
炊き出しはズラリと行列が出来るのでこの1分茹では本当に助かった!
しかもモチモチして美味しい麺だったので、
「この麺なら次回からも使いたいから安く出してくれないか交渉出来るか?」
とユウに言うと「実は次回からも麺を提供してくれる話しになってます!」と。
ユウも色々考えてくれてたんだ。そして店主様の熱い心を感じた瞬間だった。
この粋なラーメン屋さんは群馬県太田市にある「会津喜多方らーめん 新田店 」さんです!
一度皆で食べに行かなきゃね!粋な味を。
代表の榎澤さん、ありがとうございました。
ジョージはジョージで「今回は炊き出しの道具を一切合切任せて下さい」との事で
調理器具を用意してくれた。群馬県みどり市の豊田館、大間々町商工会青年部より
鍋などを貸していただき、プロパン、コンロは(有)小林商店さんが用意してくれた。
というか、「これセットで貰っちゃいました~」と言っていた。
なんて太っ腹なんでしょう。ジョージも群馬も熱くて頼もしい限りだぜ!
Mさんにも足りない道具を少しだけ借り、俺は現地との通信費、物資を取りに行く高速代と
その際のガソリン代、レンタカーのパーキング代などを出しておきました。
さらに現地で足りないものは支援金から出させて頂きました。
最後に、迅速に緊急車両登録をしてくださった東久留米市にも大変感謝しております。
こうして提供してくださった皆様。本当にありがとうございました!!
さて!出発当日。快晴。待ち合わせ指定の駅へ8時に集合。
今回のメンバーは俺にジョージ、そしてユウとアラレちゃん。
それから、じゅんこちゃん、えっちゃん、ぴょんちゃんの7名。
さーヤローども出発だー!
週末で道も混んでいたが順調に二本松インターへ。
本当はここから62号線で最短距離で進みたかったが、飯館村など新たに避難が始まる前日だったので、
万が一の通行止めを回避する為に迂回ルートで謎の仮面ライダーに見送られ南相馬に向かう。
新緑がまぶしくて、本当にのどかできれいな山道。空気もうまい。
ここから非難しなくちゃならないなんて、とても信じられなかった。
さてさて、予定時間より早く到着。この日は炊き出しの材料を買出し。
越路姉妹で知り合いになったユーコさんに「スーパーも始まったし地元で買った方がいいよ~」って
ツイッターで教えてもらってたので探しに行きました。
すると、イオンではなかったですがスーパーが営業していて寄ってみました。
商品はあるある!たくさん商品が並んでる!
あれから二ヶ月、、よくここまで復活してくれました。
お客さんも沢山居て、みなさん楽しそうに買い物をしてらした。
なんかね~ウルっときちゃいましたね。
よ~~し!ここで食材を買ってくで~~。
本日の要、豚肉と豆乳をゲット!
いよいよ原町第一小学校に到着。
そんなこんなでバタバタと炊き出し準備開始!
前回はここでMさんと二人で必死こいて回した炊き出しも、今日は七名。
全てにおいてゆとりがある。しかも笑顔も一杯で、みんな生き生き動いている。
さ~、仕込みも終わって味付けにいきまっせ~!
野菜の出汁がたっぷりのスープに、有機醤油、本みりん、てん菜糖、麹味噌。
仕上げに豆乳。
一同「うまい!!!!!!」「このままでもいける!」「いや!むしろこのままでいい!」
とみんなそれぞれ感じた味を表現してくれた。
アラレちゃんは「おじいちゃんおばあちゃんにはこれくらいの薄味がいいです」と言っていたし、
女性人は「その通り!」と言っていました。愛があればこその発言ですよ。
八百屋まいどのワカお勧めの「しらたけ」もバッチリ出汁が効いてたが
「しらたけは味が出やすいので気をつけてくださいね」とワカが言ってた通り、
きのこの味が勝っていると判断したのでちょこっとめんつゆで調整させてもらった。
後はみんなでちょっとずつ意見を交換し、味を仕上げて完成!
みんなも「納得」
豆乳味噌煮込みうどん (味噌には放射能物質を吸着して排出する作用があるのだ)
レシピ 野菜 しらたけ(味がよく出るので量に注意)、しめじ、白菜、にんじん、大根、
笹がきごぼう(パックなら無漂白)、国産豚ロースを灰汁を取りながら煮る。
野菜がいい感じにしんなりしたら、本醤油、本みりん、甜菜糖を好みで入れ、下味が決まったら
こうじ味噌でこくをプラス。仕上げに豆乳をいれ一煮立ち。
トッピングにきぬさや、かぼちゃを添え、ねぎを乗っけたら完成!うどんとあわせて煮てもOK。
俺たちは茹であがった麺にこの汁をたっぷりかけて出しました。
※ポイントは調味料など無添加のものを選ぶことだけです。
白砂糖、みりん風、なんとか風はダメですよ。
「OK!じゃあいきましょうか!」本番直前の様子です
さぁ!いよいよ本番開始だ!
本番が始まると、めちゃくちゃ忙しくなる。
担当は、俺は汁担当。
麺茹で職人としてジョージ、ユウ。
ジョージはユウと麺を茹でるタイミングを計ったりして両方の茹で釜がフル回転すべく考えてる。
ジョージが説明、ユウうなずく。ジョージが説明、ユウうなずく。ジョージが説明、ユウうなずく。
ずーっとやっていた。(笑
あられちゃんは麺の袋を開ける係。これ実は重要な係なんです。
袋を開けながら周囲を把握し、タイミングをみては洗い物も同時進行でテキパキ動いてる。
スーパーサブだね。
ぴょんちゃんは茹でた麺をお椀に入れトッピング係へ回す係。
「ハイっ!ハイっ!」っと小気味いい声でお椀をみんなに橋渡ししてる。
その「ハイッハイッ」って声が、全体をうまくリードしてました。
えっちゃんとじゅんこちゃんはトッピングと渡す係。
二人は並んでいる方にそれぞれ元気に声をかける。
大きな声で、笑ったり、笑ったり、笑ったり。
すごくいい雰囲気です。
そして、あっという間に炊き出し終了。みんなすごくいい顔をしてた。
片付けをしていると、じゅんこちゃんとおばちゃんが話をしていたのが聞こえてきた。
「本当においしかったよ。ありがとうね。」「このうどん、変なものが入ってないね。」
む?なにやらうれしい事言ってくれてるぞ。耳がでかくなる俺(笑
「私はねぇ食にはちょっとうるさいんだけど、これは安心して食べれたよ」言ってくれた。
おばちゃん!すごい!
完全無添加は無理だったけど、今回使った食材の中で添加物入りは味の調整用の「めんつゆ」のみ。
それ以外は一切使っていないんだよ。そこを見抜いてくれるなんて!
野菜、きのこで出汁を取り、豚肉でうまみを出し、味噌で味を調え、豆乳でまとめたこのうどん。
この一言で俺は人知れず頬が緩んでしまった。
「またおいしいご飯作りにくるよ」と心で誓った。
余談ですが俺は料理人を目指しています。
大好きな音楽を辞めてこの世界で修行を積んでいる。
だから、この「おいしい」って言葉は何よりの褒美の言葉なんですよ。
あ、うどん屋ではないですけどね(笑
帰る際、県職員の方から厚いお礼をいただいた。
「この町は地震、津波、放射能に、一番きつい風評被害で四十苦。
正直あまり人も来てくれません。そんな町にこうして来てくれた事に心から感謝します」
今の辛い胸中を語ってくれました。何度も何度もお礼の言葉を頂いた。
涙が滲んでいた。
「また必ず来ますからね!」俺たちはそう約束した。
被災地に優劣は無いけど、俺がこの町に来る理由はそこにあった。
プラス、放射能。風評。
大きなボラ団体さんとかね、是非がんがん入ってきて欲しいですよ。ほんと。
さて、この日の夜は南相馬でいち早く営業を再開し、俺がその姿勢に感動したあの店。
焼き鳥「多いこや」さんに顔を出しました。
今ではお客さんも普通に入ってて、やはりあの時とは違う。
うれしかったし、泣けてきた。大将は相変わらず人懐っこい笑顔で俺たちを迎えてくれた。
「大将!前言った約束通り、人をたくさん連れて来たよ!」
「本当に来てくれたんですね!」
「さっそく酒と飯おねがいしまーす」ってな感じで再会を果たした。
昔から知ってるような気分だった。
大将とは多くは語らなかったけど、あのキツイ時を知る俺たちにはなんともいえない気持ちがあった。
そして約束通り店を営業し続けた大将に乾杯をした。
この日はジョージとも本当に久しぶりに酒を飲んだ。ユウともね。
大いに語って心地よく酔って床についた。
「あ~~!気分がいい!」
2011年5月15日
翌日!
朝、目覚めると、快晴で気持ちいい!
いや、本当に気持ちいい風と穏やかな日差し。
スーっと心がこの地に溶けて穏やかになっていく。
こんな朝は久しぶりだ。
実は今回同行したじゅんこちゃんはこの町の出身だ。
家は奇跡的に無事だった。地形なのか、高さなのかわからないが
海からの距離的には津波に飲み込まれてても不思議ではない場所にある。
原発からは25キロほど。本当にこの家に居るとすべてが嘘のようだった。
お母さんが俺たちの為にたくさんご飯を作ってくれました。
親父さんともしばし談笑し、うまい朝飯を食って出発。
至れり尽くせりのおもてなし、本当にありがとうございました!
またゆっくり伺います!
その後、被災した地区をみんなと見て回った。
俺が前回来た時よりもずいぶんきれいになっていたが、
みんなやはり言葉を失っていた。
じゅんこさんの家からすぐそばにある海。ここにたくさんの思い出があるだろう。
彼女の目は我がふるさとを想う、深い愛情と悲しみで遠くを見つめていた。
でも、この現実をしっかりとその両目に焼き付けているのがわかった。
あまり声はかけずに、ゆっくりと車を走らせた。
復興を応援するように力強く鯉幟が泳いでいました。
今日の予定は物資を四箇所に運び、炊き出しが一件。
さぁ、ヤローども!いくぜ~!
茶碗セットを持って出発。やはりどこに行っても大人気でした。
炊き出しは飛び込みで予定していたんですがなんと、この日はどこも間に合っていて、
またまた原町第一小学校へ。
「また来るって昨日いいましたよね?」これには職員の方も笑っていました。
昼には間に合わなかったので夜ご飯用としてサラダを作ってきました。
すごく評判だったのでレシピのっけときます。
野菜 切干大根(水で戻した切干大根を煮て醤油で薄く味付けしたものを用意)
もやし(さっと煮る)、レタス(手でちぎる)、にんじん(千切り)、
パプリカみじん切り(黄 色が入って綺麗)ボイルエビ(手で半分にちぎる)
りんご(いちょう)その他野菜ならなんでもOK。
これをザックリ混ぜあわせたら、
ドレッシングに、無添加の醤油を大さじ5、ごま油大さじ1、
水で煮詰めた、てんさい糖を好みの甘さまで入れる。俺は隠し味程度に使用。
最後に白ゴマをたっぷり入れて完成。
アレンジでちょこっとバルサミコ酢を入れればお洒落なドレッシングにもなりまっせ。
おためしあれ。
こうして今回の活動を無事に終えました。二日間、みんなどうもありがとう。
初めて会ったとは思えない程のチームワークに感激です。
そして、今回協力してくれたすべての皆様に感謝します。
最後に南相馬市長よりお礼状をいただきました。
名前が俺になってしまってますが、このお礼状は、
この活動に参加してくれた皆さんにです。
本当にありがとうございました!
ただいま~!
無事帰ってまいりました。仕事と、書くことがいっぱいでアップが遅くなってしまいました。
さて!今回も笑顔が一杯の炊き出しとなりました。
今回の活動は今までに増して、人の繋がりや、人情をたくさん感じる場面が多かった!
まず、物資であるお椀セット(お椀大、小、箸&箸箱、ふたつきマグカップ)なんですが、
要請があったのがGW前という事もあり、出発日までに用意が出来るか微妙でした。
そこへ、川越ママサンズ千尋が汗かき汗かきあちこち動き回り、300セットを見事確保。
箸&箸箱セットに関しては別の店でなんと半額にまで値切ってきてくれた。
店の方も快く出してくれたそうです。
今回に限らずだけど本当によくやってくれました。ありがとう。
この茶碗セットは持って行くと必ず喜んでもらえます。
「こんなかんじです」と見てもらうと、本当にいい物を持ってきてくれたって感じで
パっと顔がキラキラして「わぁ~素敵」「こんないいモノがあるんですか?すごい」
とか「どこで売ってるんですか?見た事ない」とか、職員の方が「私も欲しい~」などなど
この茶碗セットを受け取ると本当にニコニコしてくれます。
中でもふたつきマグカップは人気です。
出来れば、みなさんを連れて行ってあの笑顔を見せてあげたいくらい。
俺のつたない文章で伝えきれないのが残念です。
今回は全部電子レンジ対応なのでさらに良かった。
この物資はみんなから送ってもらった支援金から買いました。
沢山の笑顔が生まれました。みんな本当にありがとう!
食材の野菜は友人ワカが経営する八百屋「まいど」さんにお願いしてあったのですが、
お代を払おうとすると「何言ってんすか~うちの野菜、持ってってください!」と
ドド~ンと提供してくれました!出発前日の夜に受け取って帰る際、
「誕生日ちかいっすよね?これも!」と、箱入りの高そうな巨峰まで貰っちゃって,,,
Kちゃんは「あつしさん!焼き鳥食べてください!」と、なぜ八百屋に焼きたての焼き鳥が
あったかは謎だが、朝からバタバタ動いて何にも飯を食ってなかった俺はありがたく頂戴した。
ガンガン食って帰り、ハンドルがベタベタになったけど気にしないぜ。
ほんとありがとう。日本一の八百屋だぞ。まいど!
(写真無くてごめんね!)
麺に関しては今回一緒に行ったユウからこんな連絡があった。
喜多方ラーメン屋を群馬でやってる人がいて、福島に炊き出しに行くと言ったら
「ウチで麺を提供させてくれ」という話があったんですけど、どうでしょうか?
乾麺、半生、生なんでも言ってくれれば用意できるそうです!と。
喜多方と言えば福島です。もちろん断る理由はどこにもありません。
熱いその心を粋に感じながら各種、麺を検討した結果、1分茹でのすごくいいヤツがあった。
今回はその麺を150食提供してもらいました。
これも美味そうだったが
時間が命の炊き出しはこの1分茹でタイプで
炊き出しはズラリと行列が出来るのでこの1分茹では本当に助かった!
しかもモチモチして美味しい麺だったので、
「この麺なら次回からも使いたいから安く出してくれないか交渉出来るか?」
とユウに言うと「実は次回からも麺を提供してくれる話しになってます!」と。
ユウも色々考えてくれてたんだ。そして店主様の熱い心を感じた瞬間だった。
この粋なラーメン屋さんは群馬県太田市にある「会津喜多方らーめん 新田店 」さんです!
一度皆で食べに行かなきゃね!粋な味を。
代表の榎澤さん、ありがとうございました。
ジョージはジョージで「今回は炊き出しの道具を一切合切任せて下さい」との事で
調理器具を用意してくれた。群馬県みどり市の豊田館、大間々町商工会青年部より
鍋などを貸していただき、プロパン、コンロは(有)小林商店さんが用意してくれた。
というか、「これセットで貰っちゃいました~」と言っていた。
なんて太っ腹なんでしょう。ジョージも群馬も熱くて頼もしい限りだぜ!
Mさんにも足りない道具を少しだけ借り、俺は現地との通信費、物資を取りに行く高速代と
その際のガソリン代、レンタカーのパーキング代などを出しておきました。
さらに現地で足りないものは支援金から出させて頂きました。
最後に、迅速に緊急車両登録をしてくださった東久留米市にも大変感謝しております。
こうして提供してくださった皆様。本当にありがとうございました!!
さて!出発当日。快晴。待ち合わせ指定の駅へ8時に集合。
今回のメンバーは俺にジョージ、そしてユウとアラレちゃん。
それから、じゅんこちゃん、えっちゃん、ぴょんちゃんの7名。
さーヤローども出発だー!
週末で道も混んでいたが順調に二本松インターへ。
本当はここから62号線で最短距離で進みたかったが、飯館村など新たに避難が始まる前日だったので、
万が一の通行止めを回避する為に迂回ルートで謎の仮面ライダーに見送られ南相馬に向かう。
新緑がまぶしくて、本当にのどかできれいな山道。空気もうまい。
ここから非難しなくちゃならないなんて、とても信じられなかった。
さてさて、予定時間より早く到着。この日は炊き出しの材料を買出し。
越路姉妹で知り合いになったユーコさんに「スーパーも始まったし地元で買った方がいいよ~」って
ツイッターで教えてもらってたので探しに行きました。
すると、イオンではなかったですがスーパーが営業していて寄ってみました。
商品はあるある!たくさん商品が並んでる!
あれから二ヶ月、、よくここまで復活してくれました。
お客さんも沢山居て、みなさん楽しそうに買い物をしてらした。
なんかね~ウルっときちゃいましたね。
よ~~し!ここで食材を買ってくで~~。
本日の要、豚肉と豆乳をゲット!
いよいよ原町第一小学校に到着。
そんなこんなでバタバタと炊き出し準備開始!
前回はここでMさんと二人で必死こいて回した炊き出しも、今日は七名。
全てにおいてゆとりがある。しかも笑顔も一杯で、みんな生き生き動いている。
さ~、仕込みも終わって味付けにいきまっせ~!
野菜の出汁がたっぷりのスープに、有機醤油、本みりん、てん菜糖、麹味噌。
仕上げに豆乳。
一同「うまい!!!!!!」「このままでもいける!」「いや!むしろこのままでいい!」
とみんなそれぞれ感じた味を表現してくれた。
アラレちゃんは「おじいちゃんおばあちゃんにはこれくらいの薄味がいいです」と言っていたし、
女性人は「その通り!」と言っていました。愛があればこその発言ですよ。
八百屋まいどのワカお勧めの「しらたけ」もバッチリ出汁が効いてたが
「しらたけは味が出やすいので気をつけてくださいね」とワカが言ってた通り、
きのこの味が勝っていると判断したのでちょこっとめんつゆで調整させてもらった。
後はみんなでちょっとずつ意見を交換し、味を仕上げて完成!
みんなも「納得」
豆乳味噌煮込みうどん (味噌には放射能物質を吸着して排出する作用があるのだ)
レシピ 野菜 しらたけ(味がよく出るので量に注意)、しめじ、白菜、にんじん、大根、
笹がきごぼう(パックなら無漂白)、国産豚ロースを灰汁を取りながら煮る。
野菜がいい感じにしんなりしたら、本醤油、本みりん、甜菜糖を好みで入れ、下味が決まったら
こうじ味噌でこくをプラス。仕上げに豆乳をいれ一煮立ち。
トッピングにきぬさや、かぼちゃを添え、ねぎを乗っけたら完成!うどんとあわせて煮てもOK。
俺たちは茹であがった麺にこの汁をたっぷりかけて出しました。
※ポイントは調味料など無添加のものを選ぶことだけです。
白砂糖、みりん風、なんとか風はダメですよ。
「OK!じゃあいきましょうか!」本番直前の様子です
さぁ!いよいよ本番開始だ!
本番が始まると、めちゃくちゃ忙しくなる。
担当は、俺は汁担当。
麺茹で職人としてジョージ、ユウ。
ジョージはユウと麺を茹でるタイミングを計ったりして両方の茹で釜がフル回転すべく考えてる。
ジョージが説明、ユウうなずく。ジョージが説明、ユウうなずく。ジョージが説明、ユウうなずく。
ずーっとやっていた。(笑
あられちゃんは麺の袋を開ける係。これ実は重要な係なんです。
袋を開けながら周囲を把握し、タイミングをみては洗い物も同時進行でテキパキ動いてる。
スーパーサブだね。
ぴょんちゃんは茹でた麺をお椀に入れトッピング係へ回す係。
「ハイっ!ハイっ!」っと小気味いい声でお椀をみんなに橋渡ししてる。
その「ハイッハイッ」って声が、全体をうまくリードしてました。
えっちゃんとじゅんこちゃんはトッピングと渡す係。
二人は並んでいる方にそれぞれ元気に声をかける。
大きな声で、笑ったり、笑ったり、笑ったり。
すごくいい雰囲気です。
そして、あっという間に炊き出し終了。みんなすごくいい顔をしてた。
片付けをしていると、じゅんこちゃんとおばちゃんが話をしていたのが聞こえてきた。
「本当においしかったよ。ありがとうね。」「このうどん、変なものが入ってないね。」
む?なにやらうれしい事言ってくれてるぞ。耳がでかくなる俺(笑
「私はねぇ食にはちょっとうるさいんだけど、これは安心して食べれたよ」言ってくれた。
おばちゃん!すごい!
完全無添加は無理だったけど、今回使った食材の中で添加物入りは味の調整用の「めんつゆ」のみ。
それ以外は一切使っていないんだよ。そこを見抜いてくれるなんて!
野菜、きのこで出汁を取り、豚肉でうまみを出し、味噌で味を調え、豆乳でまとめたこのうどん。
この一言で俺は人知れず頬が緩んでしまった。
「またおいしいご飯作りにくるよ」と心で誓った。
余談ですが俺は料理人を目指しています。
大好きな音楽を辞めてこの世界で修行を積んでいる。
だから、この「おいしい」って言葉は何よりの褒美の言葉なんですよ。
あ、うどん屋ではないですけどね(笑
帰る際、県職員の方から厚いお礼をいただいた。
「この町は地震、津波、放射能に、一番きつい風評被害で四十苦。
正直あまり人も来てくれません。そんな町にこうして来てくれた事に心から感謝します」
今の辛い胸中を語ってくれました。何度も何度もお礼の言葉を頂いた。
涙が滲んでいた。
「また必ず来ますからね!」俺たちはそう約束した。
被災地に優劣は無いけど、俺がこの町に来る理由はそこにあった。
プラス、放射能。風評。
大きなボラ団体さんとかね、是非がんがん入ってきて欲しいですよ。ほんと。
さて、この日の夜は南相馬でいち早く営業を再開し、俺がその姿勢に感動したあの店。
焼き鳥「多いこや」さんに顔を出しました。
今ではお客さんも普通に入ってて、やはりあの時とは違う。
うれしかったし、泣けてきた。大将は相変わらず人懐っこい笑顔で俺たちを迎えてくれた。
「大将!前言った約束通り、人をたくさん連れて来たよ!」
「本当に来てくれたんですね!」
「さっそく酒と飯おねがいしまーす」ってな感じで再会を果たした。
昔から知ってるような気分だった。
大将とは多くは語らなかったけど、あのキツイ時を知る俺たちにはなんともいえない気持ちがあった。
そして約束通り店を営業し続けた大将に乾杯をした。
この日はジョージとも本当に久しぶりに酒を飲んだ。ユウともね。
大いに語って心地よく酔って床についた。
「あ~~!気分がいい!」
2011年5月15日
翌日!
朝、目覚めると、快晴で気持ちいい!
いや、本当に気持ちいい風と穏やかな日差し。
スーっと心がこの地に溶けて穏やかになっていく。
こんな朝は久しぶりだ。
実は今回同行したじゅんこちゃんはこの町の出身だ。
家は奇跡的に無事だった。地形なのか、高さなのかわからないが
海からの距離的には津波に飲み込まれてても不思議ではない場所にある。
原発からは25キロほど。本当にこの家に居るとすべてが嘘のようだった。
お母さんが俺たちの為にたくさんご飯を作ってくれました。
親父さんともしばし談笑し、うまい朝飯を食って出発。
至れり尽くせりのおもてなし、本当にありがとうございました!
またゆっくり伺います!
その後、被災した地区をみんなと見て回った。
俺が前回来た時よりもずいぶんきれいになっていたが、
みんなやはり言葉を失っていた。
じゅんこさんの家からすぐそばにある海。ここにたくさんの思い出があるだろう。
彼女の目は我がふるさとを想う、深い愛情と悲しみで遠くを見つめていた。
でも、この現実をしっかりとその両目に焼き付けているのがわかった。
あまり声はかけずに、ゆっくりと車を走らせた。
復興を応援するように力強く鯉幟が泳いでいました。
今日の予定は物資を四箇所に運び、炊き出しが一件。
さぁ、ヤローども!いくぜ~!
茶碗セットを持って出発。やはりどこに行っても大人気でした。
炊き出しは飛び込みで予定していたんですがなんと、この日はどこも間に合っていて、
またまた原町第一小学校へ。
「また来るって昨日いいましたよね?」これには職員の方も笑っていました。
昼には間に合わなかったので夜ご飯用としてサラダを作ってきました。
すごく評判だったのでレシピのっけときます。
野菜 切干大根(水で戻した切干大根を煮て醤油で薄く味付けしたものを用意)
もやし(さっと煮る)、レタス(手でちぎる)、にんじん(千切り)、
パプリカみじん切り(黄 色が入って綺麗)ボイルエビ(手で半分にちぎる)
りんご(いちょう)その他野菜ならなんでもOK。
これをザックリ混ぜあわせたら、
ドレッシングに、無添加の醤油を大さじ5、ごま油大さじ1、
水で煮詰めた、てんさい糖を好みの甘さまで入れる。俺は隠し味程度に使用。
最後に白ゴマをたっぷり入れて完成。
アレンジでちょこっとバルサミコ酢を入れればお洒落なドレッシングにもなりまっせ。
おためしあれ。
こうして今回の活動を無事に終えました。二日間、みんなどうもありがとう。
初めて会ったとは思えない程のチームワークに感激です。
そして、今回協力してくれたすべての皆様に感謝します。
最後に南相馬市長よりお礼状をいただきました。
名前が俺になってしまってますが、このお礼状は、
この活動に参加してくれた皆さんにです。
本当にありがとうございました!
瓦礫撤去
5月3日、4日と、群馬のジョージとジョージの友人らと共に瓦礫撤去作業に行ってきました。
行き先は仙台市若林区。ここはとても海が近く、耳を澄ますと波の音が聞こえました。
この工場の入り口は海に面していた為に、側壁を残したまま津波が鉄工所を貫通しています。
中は5メータくらいの高さまで津波によって流されてきた、様々な草木などが残されていました。
また、何トンもあるような鉄工所内の機械が流されてしまったそうです。
工場内の時計は午後4時5分で止まっていました。時間的に引き波の時にこの時計は
止まったんじゃないかと話していました。時の刻みを止めてしまった時計。
俺には「どうかこの災害を風化させないで」と、必死に訴えかけているように見えました。
実はこのブログではもう辛い写真や映像は貼らないようにしようと思っていましたが、
あの時計を見て気が変わりました。この映像は印象に残ってる方も多いと思います。
そして同じ場所の現在の様子を撮影しました。鉄工所はここから目と鼻の先にあります。
下の映像が始まって5秒間ほど海側を映していますが、防風林が見えると思います。
つまりその目の前が海になります。俺たちはここで黙祷をささげてきました。
瓦礫撤去の話に戻ります。
さて!工場内は地面から棚から全部、泥と砂だらけです。
ジョージ、旦那、青ちゃん、おぎちゃんと俺で気合を入れ一斉に作業に取り掛かる。
道具は数本のスコップ、そして一輪車と手だ。
俺は作業にかかる前に「ここは俺が愛して働いていた鉄工所なんだ」と心に言い聞かせた。
皆には話してないが、誰もがそう思ってるような働きぶりだった。
ここは鉄工所だけに相手は全部鉄で、一人では動かそうにも動かせないものが多い。
そんな時はみんなで力を合わせて引っ張り出したり、移動させたりした。
青ちゃんが言う。「一人では小さな力。でも力を合わせれば動かせないものが動いた。」
俺もブログで何度も言ってきたけど、本当にわかりやすくそれを実感した場面だった。
一人より二人。二人より三人と力を合わせれば大きな力になり、しかもそれ以上の
力になる。まったくその通りだったよな!青ちゃん。
旦那も、普段はOA機器販売の会社社長なのでこういう作業は慣れてないだろうが
メットをしっかり被り、大汗をかきながら頑張っていた。
彼は地顔からしていつもニコニコしているのと、ナイスな天然ボケをかましてくれるので
周りにとてもいい雰囲気を与えるムードメーカーでもあった。
おぎちゃんも小さな体ながらよく動く。運び出した鉄は財産なので
鉄だけを集めるコーナーを設けて、そこに運び出す。
彼は運び出した鉄材に余計なものが混じっていると丁寧に選別していた。
適当な気持ちだったらそんな面倒な事はしなかっただろう。
ジョージも昨夜から一睡もしてない状態の体をいじめ抜いて作業をしている。
「兄貴、こういう細かな所はやっぱり手が一番です」と、奥のほうに入り込んだ土砂を
手で少しづつ少しづつ集める。一見終わりのないように見える地道な作業。
でも、確かにその瓦礫は無くなっていく。
そしてその瓦礫はジョージの二つの手によって無くなった。
作業中、草木のトゲが刺さったり、あちこちで鉄に体をぶつけたり、
腰が痛くなって伸びをする者、腕がつりそうになってほぐす者、砂煙に咳き込む者。
とてもきつい作業だ。どれだけ片付けても、見渡すと圧倒的な瓦礫の量に心も折れそうになる。
そんな時は誰かが手伝いに回ったり、声をかけたりしてお互いにフォローしてまた作業をする。
これが自然に出来るチームは100%いいチームです。ジョージも皆も本当に素敵な連中だよ。
二日目、最後の最後みんなヘトヘトだったが、俺はどうしてもやりたい作業があった。
「けっこーきついけど、最後にさ、この地面の鉄板の模様が見えるまで綺麗にしていこうか」
いつも歩き回る足元が泥だらけでは気分が悪い。足元がビシっと綺麗だと気分もいいし、
パっと見ためからして、元通りになってきてると実感も出来る。
ジョージもそう思ってたようで「それがいいですね!」と、みんなで最後の力を振り絞り、
泥だらけの床面の泥をかき出した。津波で流されてきた短く折れた竹ぼうきで掃いた。
その甲斐あって下地の鉄板の模様が見えるまでになった。
こうして二日に渡る瓦礫撤去作業は終わった。
信じられないかもしれないけど、この場所は震災から二ヶ月近く経った今も、
電気も、ガスも、水道もありません。ボランティアも誰一人として来ないそうです。
でも、鉄工所の社長さんや奥さんや従業員の方はとても明るかった。
「ここまできれいに流されると悲しみを通り超してしまうな」と笑っていた。
そんな筈は無い。何十年もかけて積み上げてきたものが無くなってしまったんだ。
辛かっただろうし、絶望の淵にだって立たされた筈です。
ですが、ガッツで気持ちを切り替え、「前を向いていくしかない」と決められた
心の強さがあの明るさに繋がっているように俺には見えました。
奥さんも俺たちに「お腹が空いたでしょう」とコロッケを差し入れてくれた。
「なかなか店が開いてないんだけど、さっき見たら店がやってきたから買ってきたよ。
二つ目から人数分が無いからケンカして分けるんだよ~」とジョークを飛ばしていた。
こうして本当に明るく、自然に俺たちを気遣ってくれた。
涙の味がした。
その明るさに触れていると、この流され尽くされた風景がウソのようです。
この荒野に咲いたタンポポのように力強く、優しい素敵な方達でした。
ライフラインがすべて寸断されたこの町で、
日が昇り、日が暮れるまで、頑張っている人がいる。
戦後の焼け野原の様な跡地で、瓦礫をひとつ、またひとつと片付けていく人がいる。
お天道様が顔を出してる時間に今日も少しづつ、この町は復興していく。
この町も精一杯応援していこうと思います。
ATSUSHI