大敬先生のワンデイ・メッセージをご紹介します。
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立花大敬青空ひろば
(高校に勤めていた時、「図書館報」に書いた文章の一節です)
『人生の名著』というテーマで文章を書けということですが、なかなか難しい。
とりあえず、若いときからずっと何十回と読み続けている本を思い返してみますと、何と三冊しかありませんでした。
『新約聖書』と『法華経(妙法蓮華経)』と『論語』です。
実にありふれた選択ということになってしまい気が引けますが、人生の、その時々で、感銘を受けた本は多々ありましたが、結局この三冊だけが生き残っているということなのでしかたがありません。
いずれも「音読」して読んでいるというのも面白いと思います。
「音読」は黙読に比べ、大脳を大いに活性化するという実験結果が続々出ています。
その辺に興味がある方は、『脳と音読』川島隆太+安達忠夫(講談社現代新書)などがあります。この川島先生は東北大学で大脳の研究をされている方だそうです。
先生は宮沢賢治の作品を長らく読んでこられましたが、もう一つ、彼の精神世界と一体化出来ない違和感があると感じてこられました。
ところが、ある会で宮沢作品の朗読を聞いたのです。
すると、状況が一転しました。冬の東北の寒々した、しかし澄み切った荒野、そこにいる動物たち、そんな強い視覚的イメージが現われました。賢治の心の世界がパッと目の前に広がったのです。
賢治の精神世界がはっきり捉えられ、ひとつになれました。
音読には読んでいる方だけでなく、聞いている方の大脳をも活性化するのだということが、これで分かりますね。「お母さんの絵本読み聞かせ」は、やはり子供の成長のためには大きな効果があるのです。