大敬先生のワンデイ・メッセージをご紹介します。

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立花大敬青空ひろば

 

(前回の続きです)

世界は『因果(原因・結果)の博覧会だ』といった人がいました。挨拶しようとしても、どうしても出来ないという人だっているのです。

朝日新聞に養老孟司さんがエッセイを書いていました。養老さんは、「さよなら」という挨拶が出来なかったのです。だから、友達と別れるときは、何も言わずにそのまま行ってしまうのでした。自分でもそんな奇癖は分かっていて直そうとするのですが、どうしても「さよなら」が言えませんでした。

ある時、その原因が分かりました。養老さんは幼い時に、お父さんを亡くしたのですが、お父さんが亡くなった時、親戚の人にお父さんのところに連れて行かれて、「お父さんに最後の『さよなら』を言いなさい」と言われました。養老さんは、お父さんにもう二度と会えないという現実を認めたくなかった。だから、『さよなら』を言わず、泣きじゃくっていたのでした。そのことを思い出して、亡くなったお父さんに向かって、心の中で『お父さん、さようなら』と言えた時から、『さよなら』と挨拶出来るようになったのだそうです。