縁あって、今年の旧正月を初めて台南で過ごしてきました。

台南は台湾の中でも一番廟が多いところなので、
街を歩けばお線香の香りがそこかしこに漂っています。
そして大晦日の晩、新年を迎える少し前になると、
廟の前にはいつのまにか人だかりができ始めていました。
どこの廟も旧暦の12/24に神様を送り出し、廟の正門は閉ざされているのですが、
新年に閉まった正門を開け、爆竹音と共に新しく神様を迎え入れるのです。
扉が開けられ、新年初のお線香を上げ、廟から配られるお年玉を貰い帰るのですが、
大きな廟では日本のお寺と同じように、一番最初にお線香を挿した人に幸運が訪れるということで、
熾烈な競争が繰り広げられている様がニュースで放送されていました。
因にこれを「搶頭香」と言うそうです。

台南だと家の近くに必ず廟があるので、皆さんわざわざ大きな所にいかず、近所の廟に歩いて行っている感じでした。


そして大晦日の晩は家族全員で「年夜飯」を食べる習慣があります。
2家族の年夜飯にお呼ばれしたので、人生初の年夜飯はしごをしてきました。
昔は家でお料理全部を作っていたそうですが、最近は家族が少ないことや仕事の関係上、
レストランで作られている年夜飯を注文して、大晦日の当日配達してもらう人が多く、
お家で食べずに、レストランに食べに行く家も多いそうです。


基本は必ずスープや鍋と、お魚があること。
お鍋を囲むことは一家団圓(=団らん)の象徴であり、
お魚は年年有余という有り余る幸やお金に恵まれることを願ってということ。


南部の特徴としては、
「長年菜」を根から葉までそのままさっと湯通しして食べること。
ほうれん草のような感じでつるんとしていて美味しかったです!
これは長寿を願う意味があるのだそうですよ。
日本の年越しそばに似ていますね。

長年台湾でお正月を過ごしたことがなかった私ですが、
今年は日本と台湾で二回お正月を迎え、もの凄く素敵な体験をすることができました。
幸せ倍増となりますように!