ゲーム発覚後

 

あの日以来、息子は祖父母の家に行きたいと言わなくなった。

 

すごく反省したようだ。

 

その後、夫のアイディアで、ずっと欲しがっていた

任天堂Switchを買うことになった。

 

夫は、ゲームをしたい息子の気持ちに寄り添ってくれたようだ。

 

確かにこの頃は、ゲームの制限が厳しかったのかもしれない。

 

ゲーム時間は月に2回、ゲームセンターに行ってするだけ。

その日意外は、全くゲームをしない。

 

プレイする時間も決めていて、息子は頑張ってその時間を守っていた。

 

お友達がswitchのゲームを持っているから、何度か欲しいと言われたが、

小学生4年生くらいになってからね、と毎回断っていた。

 

でも、夫婦でついにswitchを買う決断をした。

息子は大喜び!

 

最初に、決まりごとを作り、紙に書いた。

ゲームをするのは数日に1回、1時間。

他にも、いくつか約束して欲しいことを決めた。

 

本当に、ゲーム中毒が再発しないか、不安はつきまとう。

 

でも、とりあえず、やってみよう。

 

心配をよそに、息子は意外と時間や決まりを守ってswitchの

ゲームを楽しんだ。

 

最初でこそ、時間が過ぎても、もっとやりたい!と言って

コントローラーをなかなか離さなかったけれど。

 

以前のゲーム中毒の時とは比べ物にならないくらい、

諭すと、ゲームを自分で辞められて、ホッとした。

 

ゲーム中毒の傾向はない。

出不精の様子もなく、お友達ともよく遊ぶ。

イベントにも出かける。

 

見ていて安心する。

 

これなら大丈夫かも…

 

2か月も経つと、時間がくればパッと自分から電源を消すように

までなった。

 

息子の成長が嬉しかった。

 

ゲーム中毒にさせないために、ゲームから遠ざけよう遠ざけようと

していたけれど一難去り、また一難…。

 

結果、ゲームを適度に与えた方が、良い方向へと向かうことができた

ように思う。

 

でも、それは信頼関係の土台ができたから上手くいったのかなとも

思う。

 

息子は相変わらず生き生きとして見えて、

幼稚園でも楽しく過ごせているようだった。

 

不安が消えていったと同時に、

裏切られたと思った憎しみも、イライラも自然と消えていった。

 

それに、ゲームをキッカケに、夫と息子の距離がグッと近づいた

のも嬉しい。

 

また親子で笑顔でいれる時間が増えた。

年長のお友達との繋がりも深くなり、お家に遊びに来てもらったり、

私自身も楽しい日々を過ごせた。

 

息子のゲーム中毒に悩んだ2年前には考えられなかったことだ。

 

我が家に、温かで穏やかな空気が

流れ始めたように思えた。