橋本 博司さん NPO法人HERO 代表理事 36歳 (法政大学経済学部卒)
橋本さんはNPO法人HEROを立ち上げ、現在代表理事。カンボジアにおいて教育支援や貧困解決をしており、今年は病院も建設予定。橋本さんは旅好きでもあり、世界一周をしたことがある。現在は日本とカンボジアを行ったり来たりする生活を送っている。
・なぜNPO法人HEROを立ち上げたのですか?
もともと大学生の時からバックパッカーで海外をプラプラしていて、20歳の時にアンコールワットが見たくてカンボジアに行きました。その時に現地の子どもたちに囲まれて「勉強を教えてくれ」と頼まれたのです。聞いたら内戦とかの影響で学校がなくなってしまった、先生が殺されてしまって勉強が出来ないんだと。それならばと、子どもたちを集めて少しの間勉強を教えていました。その時に「将来何やりたいの」って聞いてみたら、みんな手上げてきたの。僕の夢を聞いて欲しいって。夢をみんな持っていて。ただ、自分に当てはめてみた時に、夢とかやりたいことが全くないことに気がついて、情けなくて、すごく悩んでしまいました。1人でビーチに行って何もしないで3日間座り込むぐらい悩んでいて(笑)
結局全くやりたいことわからなかったから、その帰りの飛行機の中で一つ決めました。学校がないんだろ?じゃあ作っちゃえばいいじゃんと思って、「40歳になるまでには学校作ろう」と手帳に書いたのがスタートです。
・今の仕事のどこにやりがいや魅力を感じますか?
やっぱり子どもたちです。とにかくめちゃくちゃかわいい!あの子たちの笑顔を見るために頑張れています。もう一つは、NPO業界がまだまだ未熟な中、きっちりしたシステムを作りたいなと思っています。最後に単純に旅が好きだから世界中を訪れることが出来るというのが一番の理由だと思います(笑)
・学校を作ろうと決意した後、就職活動等はどうなさったのですか?
就職活動の時にどうしようか迷って、40歳までにカンボジアに学校を作るのは変わんない。だから徹底的に自己分析をしました。「絶対内定」という本を利用してA4ノート1冊半やりました。その時に今の自分とその理想の自分との足りない部分を全部書いて、これを全部埋めれば理想の自分になれると考えるようになったのです。ただ、一度に全て埋められないから、優先順位をつけて、まずは一番大事なことから埋めていこうと。そして出た結論が“経営”の勉強。経営の勉強をするということを就活の軸にしました。その中で「経営者になりたい人集まれ」って会社を見つけて、そこに運良く内定をもらえました。
就活が終わって、残りの学生生活も暇だったので、友人と「面白いことやろうぜ」ってなって、企業のHPを作る学生団体を立ち上げました。半年間で7社ほど受注しましたが、最初はHPを作ったことがなかったので、1件目の依頼をもらってから「無料でHPを作る本」とかを買って一生懸命勉強してやっていました(笑)
・自己分析をノート1冊半書くというのはすごいですね!就職した後はどうなさったのですか?
内定をもらった会社に入社しましたが、5ヶ月でやめました。それは、会社に入ったら経営は学べないと思って。経営を学ぶには、自分で経営するしかないという事に気がつき、友人と2人で会社を辞めた1年後に飲み屋を立ち上げました。手持ち資金が10万円しかなくて、借金漬けだったけど2年間でなんとか返済しました。
これで目標だった経営の勉強はそれなりにできたかなと思い、就活の時に作成した「今の自分とその理想の自分との足りない部分」を見直しました。そして次に優先順位が上がったのが、「世界を見て回る」。それではと、当時付き合っていた彼女と結婚して、2人でバックパックを背負って新婚旅行として1年間世界一周旅行に行ってきました。
帰国後、さて次はどうしようかなとまた考えていて、優先順位が上がったのが、「教育や就業支援の勉強をする」。そんな時、たまたまお世話になっている方から連絡があって、採用と教育担当がいないからやらないかと。そして今度はまた企業に入り直しました。
正社員だったけど、カンボジアの事をやりたかったので2年契約という約束で入社しましたが、採用や教育研修の仕事が面白すぎて、逆に頼み込んで最終的に4年半働いていました(笑)
この会社に在籍中にNPO法人HEROを立ち上げて、最初の学校はこの企業の社長を口説いて建設資金の半分を寄付頂いたのです。一見キャリアがぐちゃぐちゃに見えるけど、振り返ると全てが繋がっていると思っています。
・世界一周もなさったんですね!なにが一番感じたり変わったりしましたか?
途上国でなにかやろうという思いは強くなったけど、一番変わったのは「人間は自然に触れなきゃだめだ!」ってこと(笑)サハラ砂漠に行った時、こりゃ自然には勝てねぇって思いました。だって風と砂しかないのにすごく綺麗な砂丘を作ってずっと彼方まで続いていく。逆らっちゃだめだと思った。
だから、帰ってきて、かみさんと「自給自足の生活をしよう!」って、農作業もしていました。ただ、自給自足できるほど収穫できず、途中でもうこれ死ぬわ!と思ったので採用の仕事を受けたのですが(笑)
・お話伺っていると、人生楽しんで、順風満帆なイメージなのですが、なにか苦労はありましたか?
基本的には苦労の連続なんだけど、新しいことを始める時は毎回すごく大変です。最初にお店立ち上げた時はお金もないから、毎日塩パスタとか食べていたし(笑)
最近だと、デング出血熱にかかって死にかけたり(笑)。毎回もうだめだと思ってます。ただ、そんな時はお世話になっている経営者の方々や友人に相談してアドバイスもらって助けてもらって、どうにか今まで活動を続けてこれています。本当に周りの方の助けがないととっくに諦めていたと思いますね。
毎回苦しい思いをするけど、人生後悔したくないからとりあえず何かやってみよう、まだやりきってないことがたくさんある。やってみれば何か変わるかもと思って、動いてしまっています。そして動くと必ず道が拓けてしまって、今もなんだかんだやれているという状態ですね。
・大学生にむけて何か伝えたいこととかありますか?
ちょっと「もったいない」と思います。少し動けばもっと楽しいことがあるのに、自分で制限をかけちゃっているから。若い時って何でもできる。人生は思った以上に楽しいので、あまり深く考えずにまずやってみた方がいいと思います。
自分もよくわかんないけど、でも「やりたいんだ」って思ったことはやってみるべき。ロジックで説明できるのはつまんない。それはそれでいいんだけど、理由は後付けでいくらでも出来るから!やりたかったらやるというのがいいですね!
・自分のイメージだと社会人って人生つまらなそうと思うんですけど、なんで楽しいのですか?
信じてもらえないかもしれませんが、学生より社会人の方が断然楽しいです!自分で考えたこと、やりたいことが実現できるのが社会人です。例えば、やりたいことを企画書にする。普通の人は同じ企画書を3回もやり直すと諦めてしまう。僕は基本30回出します(笑)。最初の学校の寄付金を頂いた時も30回作り直しました。企画書は直せば直すほどパワーアップするのになぜ途中でやめちゃうのかがわからない。だから勝手にみんなが諦めちゃってると思います。
歳をとればとるほど、できることも大きくなっていくので、どんどん楽しくなってきますよ!
NPO法人HERO…“誰もが自分の可能性に挑戦できる社会を創りたい。”HEROとは誰かに希望を与える人。世界中にHEROを増やそうと考え、行動している。世界各国で経済的・社会的な理由により学校に通えない子どもたちのために無料で通える学校を作り、各国の現実に応じた学ぶ機会を子どもたちに提供している。現在10校設立した (2015
年の学生団体と協力して11校目の建設を予定している。)
また、学校建設に参加したり、カンボジアは体育の授業がないために、運動会を企画したりするスタディツアーやインターンシップも行っている。
NPO法人HERO http://npo-hero.org/index.html
スタディツアー https://www.facebook.com/events/804542912938353/
澤 ルリ子さん NPO法人HERO カンボジア事業担当 24歳 (立教大学異文化コミュニケーション学部卒)
澤さんは現在、NPO法人HEROに勤務しており、カンボジアで学校に行けない子供たちのために、現地のカンボジアの教育局と連携をし、公立校の学校を設立している。また、貧困の解決をめざし、マイクロ養豚バンク事業を行っており、日々奮闘をしている。
・NPO法人HEROに入社しようと思ったきっかけは何ですか?
もともと、カンボジアに学校をたてたかったんだけど、そのきっかけはTVなんだよね。小学校4年生の時に、あるTVが放送されてて、それがカンボジアのストリートチルドレンのことを特集していたんだ。そ
れを見てて思ったのが、私は両親もいて何不自由のない生活を送っているのに、なんでテレビの子供たちは道で暮らしていて、ご飯も食べられないのだろうって思うと、めっちゃ不平等じゃん!!これはだめだ!と思ったんだよね。それがきっかけでカンボジアに学校を建てるのを将来の仕事にしたいと思ったからかな。
・NPO法人HEROに入社する経緯を教えてください!!
最初は楽天に就職したんだけど、私はずっと30歳くらいに結婚して子供ほしいと思ってて、23歳の時によくよく考えてみたら、あと7年しか世界で自由に動けないじゃん!!って思って。ちょうどそのときはやりたいことと仕事がずれていたから、やりたくないことやってもしょうがないなと思ったのね。それで、検索したらこのHEROを見つけて、橋本さん(HEROの代表)に話を聞いたの。そして、やりたいと思ったから、その2ヵ月後には会社を辞めて、HEROに入社したって感じです。
・すごいですね笑 楽天にはなぜ入社したのですか?
楽天というか、最初は就職するなら海外勤務があるメーカー企業*を探してたのね。それは、大学中にフィジーに1ヵ月留学してたんだけど、日本の製品って素晴らしいな!!と思って、この技術は世界に通用するだろうと思ったから、メーカーばっか受けてたんだけど、全然受からなくて‼ 80社ぐらい受けて、受かったのが楽天で。IT*だったんだけど、ここにいる人たちって面白いだろうなと思って入ろうと決めたの。特にITに興味があったというより、人で決めた感じかな。
・就活前や大学生中は何をしてましたか?
そもそも私は中学生の頃から満員電車が嫌いで、というのも電車に乗っている大人が大嫌いで、こんな風にはなりたくないと思っていたのね。仕事を楽しく働いている大人って親しか知らなかったんだけど、1年の夏にフィジー行ったときに、大人が追いかけっことか殴り合いっこしてるんだけど(笑) 世界って面白いんじゃん!!って思って、世界にいる日本人の人も面白かったのね。フォトグラファーでいろんな国に行ってたり、もともと会社に勤めてたけど飽きちゃって今はフィジーにいるとかって人に会ってくうちに、面白い人っているな!って思ったのね。それでもっといろんなこと知りたいと思っていろんなことに興味が湧いてきたなー。
でも日本にいるとそんなに大人と会わないから、何とかしようと思うんだけど、結局慣れちゃって(笑) やばいやばいと思って世界に行ってくるみたいな感じだったかな。
・本格的に就活について考えたのは、3年生ぐらいからだったんですか?
そうだねぇ。その時は就活っていうか就職するかさえ迷ってて、青年海外協力隊とかに応募しようかなと思ってたんだけど、親に「とりあえず社会に出ときなさい」って言われて、しょうがない。3年だけは勤めようと決めたかな。だから、1、2年で我慢できるものはたいてい我慢できるだろうと思って、そういう会社につければいいかなと思ったんだよね。生涯ずっととは思ってなかったね。
・なにか今思えばこうすればよかったって思うことはありますか?
今思うと、業種を絞りすぎたかなと今は少し後悔するかな。それと就活だけじゃ絶対に自分がやりたいことってわからないなと、今でも思います。やりたいことは変わるしね。
・最後に何かアドバイスとかありますか?
みんな自分のこと好きだと思うんだけど、もっとみんな自分の理想にいけるように、自分のために行動できるようになればいいんじゃないかなと思うんだよね。私もそういうものがあって、明日の自分に嫌われたくないから動くんだよね。だから、もっと自分に素直に生きるというのが軸になったらいいなと思います‼
*メーカー企業…製品をつくりだす企業のことで、製造業を指す場合も。大手では、トヨタ自動車やソニー、パナソニックなど。商社とは違い、商社は、「ラーメンから航空機まで」と言われるように物資の販売を業務の中心とした会社を指す。
*IT…IT、情報技術を商品として扱う仕事をしている会社全般を指す。一般人向けサービスを提供する会社やコンピューターそのものを開発、作成する会社、一般企業にIT技術を提供し、仕事をしやすくしてあげる会社など、さまざまなITの会社がある。
NPO法人HERO…“誰もが自分の可能性に挑戦できる社会を創りたい。”HEROとは誰かに希望を与える人。世界中にHEROを増やそうと考え、行動している。世界各国で経済的・社会的な理由により学校に通えない子供たちのために無料で通える学校を作り、各国の現実に応じた学ぶ機会を子供たちに提供している。現在10校設立した (2015
年の学生団体と協力して11校目の建設を予定している。)
また、学校建設に参加したり、カンボジアは体育の授業がないために、運動会を企画したりするスタディツアーやインターンシップも行っている。
NPO法人HERO http://npo-hero.org/index.html
スタディツアー https://www.facebook.com/events/804542912938353/
NPO HERO FACEBOOKページ https://www.facebook.com/npohero.org
P.S.
初のインタビュー記事を読んでくださりありがとうございました。いかがでしたでしょうか?
これからいろんな方々にインタビューして、皆様に情報をお届けできるよう励んでいきますので、応援よろしくお願いします。

