毎日新聞 2012年10月05日 地方版

 第65回秋季北海道高校野球大会(道高野連、毎日新聞社主催)は4日、札幌円山、札幌麻生の両球場で準々決勝4試合があった。夏の北北海道大会準優勝の遠軽は富良野に逆転勝ちし、初の4強進出。昨年優勝の北照は札幌開成に、北海は旭川龍谷にコールド勝ちし、駒大苫小牧も北見北斗に快勝した。5日は休養日で、準決勝2試合は6日、円山球場で行われる。

 ◇投手として腕磨く

 ○…今秋から本格的に投手になった札幌開成のエース・杉本航輝投手(2年)は三回まで、強豪・北照打線を2安打1失点に抑えたが、それ以降は変化球を打ち崩された。「要所で集中力がとぎれた。冬は野手の練習もするつもりだったが、投手として腕を磨きたい」と意気込んだ。

 ◇「一戦必勝」と気合

 ○…駒大苫小牧の青木健太選手(2年)が1点リードされた三回1死二、三塁で逆転の右前打を放った。チャンスに「次につなごう」と甘く入ったカーブをフルスイングした。1年夏からベンチ入りし、昨夏の南北海道大会準優勝を経験したが、昨秋~今夏は地区大会で敗退。1年ぶりの円山球場で準決勝進出を決め、「一戦必勝」と気合を入れ直した。

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 ■フレッシュ

 ◇遠軽に連敗「来夏こそ」--富良野(2年)中陳一輝(なかぜ・かずき)主将

 2点を追う九回二死、走者のない場面で巡ってきた打席だった。4番で主将。チームの要として、再逆転の口火を切るつもりで打席に立ったが、思いっきり振ったバットは空を切り、ゲームセット。バッターボックスの脇でうつむき、歯を食いしばった。

 主将を務めるのは小・中・高と3度目。高校になるとナインの勝利へのこだわりが強く、責任の重さを一層感じた。率先して練習の準備をするなど、普段の行動からチームを引っ張ってきた。

 この日は序盤から3点取られた厳しい試合で、制球に苦しむ中島奏人(かなと)投手(2年)を支えようと、遊撃手の位置から「気にするな」と声を出し続けた。打者としても、四回に三塁手の頭を越す二塁打を放つなど3安打し、一時3点リードの原動力になった。

 相手の遠軽には北北海道大会準決勝でも敗れている。試合中に感じたスタミナ不足を克服し「来夏は必ず勝ちたい」と雪辱を誓った。

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 ■焦点

 ◇直球狙いで一気逆転--北海

 いきなり先制された嫌なムードを拭い去り、過去11回の優勝を誇る北海が強さを見せて逆転勝ちした。

 一回、先発の盛勇太郎投手(2年)が1番打者に内野安打を許し、犠打と2四死球で1死満塁。さらに中前打され、早々に2点を失った。その裏の攻撃は3人で終わり、平川敦監督は「完全に負けパターンだった」。

 しかし、そこで終わらない。相手投手はスライダーが良く、平川監督は試合前、直球狙いを指示していた。二回、小山智哉選手(同)が指示通りの適時打でまず1点。三回、さらに1点を返し、1死満塁で打席に入った西村槙晟(しんせい)選手(同)は「この打席がポイントになる」と構えた。1ボール2ストライクからの4球目、直球を左翼線へ二塁打して勝ち越し、盛投手から代わった内田健介投手(1年)を援護した。

 昨年敗退した準決勝に駒を進め、小山選手は「先輩を越えたい」とナイン全員の気持ちを代弁した。【今井美津子】

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 ○…4日の結果…○

 ◇札幌円山

 ▽準々決勝

 ◇旭川龍谷、3点リードも

旭川龍谷 2100000=3

北海   0142003=10

 (七回コールド)

 北海は三回、西村の2点適時二塁打など5連打で勝ち越し。一回から救援した内田は被安打5と好投した。旭川龍谷は一時3点リードしたが、五、六回の得点機にあと1本出なかった。

 ◇北見北斗、先制するも涙

北見北斗  100000000=1

駒大苫小牧 00300300×=6

 駒大苫小牧は三回、青木の右前適時打、桑田の中越え適時三塁打で勝ち越し。六回にも青木の中前打などで突き放した。北見北斗は一回に4連打で先制したが、二回以降は得点できなかった。

 ◇札幌麻生

 ▽準々決勝

 ◇富良野、終盤抑えられず

富良野 000202200=6

遠軽  12000014×=8

 遠軽は序盤に敵失で3点先取。中盤にリードを許したが、八回に前田と青木の適時打などで逆転した。富良野は七回に小野寺からの3連続安打などで突き放したかに見えたが、終盤に相手打線を抑えられなかった。

 ◇札幌開成、あと1本が出ず

札幌開成 0000000=0

北照   100331×=8

 (七回コールド)

 北照は四回に富田らの4単打と犠打で、五回に五十嵐の二塁打と小畑の本塁打でそれぞれ3得点。札幌開成は四回と六回に三塁まで進んだがもう1本出なかった。