毎日新聞 2012年07月17日 地方版

 第94回全国高校野球選手権山梨大会(県高野連など主催)の3回戦5試合が16日、甲府市の県営小瀬球場と富士吉田市の富士北麓球場であった。甲府商が無安打無得点10+件試合で谷村工に勝利。甲府工、東海大甲府、富士河口湖、吉田もそれぞれ勝ち、8強が出そろった。

 【小瀬球場】

 ◇市川、満塁生かせず

 ▽第1試合(3回戦)

市川  000000000=0

甲府工 00004000×=4

 (市)小倉-杉山文

 (甲)三浦慎-小野

▽本塁打 長沢(甲)

▽二塁打 伊藤(市)望月、三浦慎

 甲府工は五回、長沢が内角直球を捉え左翼ポール直撃の3点本塁打を放ち、試合の流れをつかんだ。投げては三浦慎が打たせて取る好投。市川は九回に満塁の好機を作るも、あと一本が出なかった。

 ◇日本航空、続かず

 ▽第2試合(同)

東海大甲府

  201000040=7

  000010000=1

日本航空

 (東)神原-石井

 (日)堀、井平、堀-浦沢

▽三塁打 山本(東)

▽二塁打 渡辺(東)寺沢、井平(日)

 東海大甲府は一回、先頭渡辺が二塁打を放ち、送球の乱れを突き三進。続く斎藤景の適時打で先制。八回には連打などで加点し試合を決めた。日本航空は五回、井平が適時打を放つも続かなかった。

 ◇おじさんを応援

 ○…東海大甲府の控えの田中隆太選手(3年)のおい、栗林毅真斗(きさと)ちゃん(1)は日本航空戦、スタンドで、選手と同じデザインの特注シャツを着て、手拍子をしながら「あー、あー」と声を上げて応援。しかし、田中選手が登場した八回裏までは持たず、全精力を使い果たし眠り込んでしまった。毅真斗ちゃんの母で田中選手の姉花奈さん(20)は「次の試合は、隆太が出場するまでは起きていてね」とほほ笑みながら話しかけていた。

 ◇甲府昭和、反撃も

 ▽第3試合(同)

吉田

  000202030=7

  000002020=4

甲府昭和

 (吉)奥脇卓、桑原琢-桑原周

 (甲)清水夏、林-川野

▽三塁打 山口(吉)

▽二塁打 田辺、桑原周(吉)内藤(甲)

 吉田は八回、奥脇卓の右前適時打などで加点。投げては奥脇卓、桑原琢の継投で12三振を奪った。甲府昭和は八回、満塁からの押し出し四球や渡辺の適時打などで反撃するも、後続を断たれた。

 【富士北麓球場】

 ◇日大明誠、先制も

 ▽第1試合(同)

日大明誠

  100100001=3

  000100003=4

富士河口湖

 (日)土肥、二村-立川

 (富)舟久保、滝口、細川-羽田

▽三塁打 土屋(日)

▽二塁打 青木2、滝田(日)加賀美、萱沼(富)

 富士河口湖は九回、萱沼からの4連打で同点とし、柏木の右越え打で梶原が還り、サヨナラ勝ちを決めた。日大明誠は土屋の適時打で先制し、試合を優位に進めるも、守りきれなかった。

 ◇谷村工、打線沈黙

 ▽第2試合(同)

谷村工 000000000=0

甲府商 11000010×=3

 (谷)小俣幸、高部-朝比奈

 (甲)笹本-小林慶

▽二塁打 糸乗(甲)

 甲府商の笹本が13奪三振でノーヒット・ノーランを達成した。一回には今井の内野安打の間に先制するなど打撃陣が笹本を援護。谷村工は2度四球で出塁するも、打線が沈黙した。

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 ■球音

 ◇監督に「ありがとう」--甲府昭和・渡辺翔太選手(3年)

 八回裏2死満塁、打席に立つ前、ベンチを見ると、小田切孝之監督がジェスチャーで「笑え」と指示を出していた。笑顔を作ると、体から余分な力が抜けた。右前適時打を放ち、一塁上からベンチに笑顔を向けた。

 今春から内野の要である遊撃を任された。守りきれるのか、不安があった。公式戦でもエラーをした。現役時代に遊撃手一筋だった小田切監督が不安を察し相談に乗ってくれた。小田切監督は高校3年間の担任でもある。渡辺選手を「野球でも教室でも、元気のありあまるやんちゃなやつ」と評する。

 試合後、「監督は第二の父のような存在。いつも以上に心を込めてありがとうを伝えます」と話した。