毎日新聞 2012年03月23日 地方版

 第84回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催)の第6日、別府青山(大分)と対戦する関東一に、裏方としてベンチ入り選手を支える2人がいる。昨年秋の都大会をベンチの中で一緒に戦ったが、登録できる数が少ないセンバツでベンチ入りがかなわなかった。ベンチの外からでも、ともに目指すは一つ。チームの勝利だ。

 秋季都大会でベンチに入れる選手は20人だが、センバツは18人。惜しくもメンバー外になったのが、小河旭捕手(3年)と山崎利康外野手(同)だ。

 小河捕手はクラスでは学級委員を務めるなど「みんなのことをまとめるのが好き」。捕手として、野球の本を読んで配球の研究を続けてきた。肩の強さが自慢の山崎外野手は、得意の守備だけでなく打撃技術を向上させようと、日々バットを振り込んできた。

 1月に入ってから2人とも、夜10時近くまでの自主練習に加え、朝5時に練習場に入り朝練をする野球漬けの生活。が、あと一歩及ばなかった。2月末のメンバー発表で米沢貴光監督から自分たちの名前が呼ばれなかった時は言葉を失った。

 21日の開会式の入場行進で、グラウンドを堂々と行進する選手たちをスタンドから見て、「埋めがたい差を感じた」(小河捕手)。

 それでも、日々の練習では進んでベンチ入りメンバーをサポートし、宿舎で洗濯や食事の準備、道具の手入れを黙々と続けている。チームが1勝でも多く勝つために。そして、こう口をそろえる。

 「夏はベンチ入りして東東京大会を勝ち抜き、選手として戻ってきたい」

〔都内版〕